アカウミガメ産卵 高鍋の海岸で今季初確認

アカウミガメの卵を慎重に掘り出す宮崎野生動物研究会新富北班メンバー

 宮崎野生動物研究会新富北班(有田辰美代表)は6日、県の天然記念物アカウミガメの産卵を高鍋町・永谷の海岸で今季初確認した。同班によると、担当する地域での産卵は昨年より十日以上早いという。
 同班は、新富町の富田浜北側から高鍋町の永谷川までの約2.7キロで長年産卵調査を続けている。昨年は109頭が上陸し、78回の産卵を確認した。
 同日は夜明け前から調査にあたっていた前田譲さん(76)=新富町日置=が、上陸を示すヒレの跡を2カ所で発見。そのうち1カ所を掘ったところ、地中30センチほどの場所から直径40ミリほどの卵が見つかった。
 同班のメンバーは卵を数個掘り出して大きさを測定した後、埋め戻した砂浜の上に動物の食害を防ぐネットと日付を記した目印を設置した。有田代表は「最近、砂浜を走行した車の跡を見かける。車の乗り入れは産卵やふ化に影響を与える可能性があるため、絶対にやめてほしい」と話している。

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