聖火リレー 長崎県内を完走 181人が走り継ぐ

聖火皿に火を移した最終走者の城島健司さん=佐世保市、新みなと暫定広場

 長崎県入りした東京五輪の聖火リレーは8日、西彼長与町から佐世保市まで6市3町を92人(1グループ含む)がつなぎ、2日間の日程を“完走”した。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、当初の予定からさまざまな変更や制限をしながらの計33キロ。全181人のランナーが心を一つに走り継いだ希望の灯は、次の佐賀県へと託された。
 最終日は午前9時に長与町をスタート。途中で離島に渡り、県北を目指した。五島市の丸木漁港福江魚市前では大漁旗に見送られ、対馬市では万松院から市中心部を走行。平戸市の亀岡神社などを通り、午後8時半ごろに佐世保市の新みなと暫定広場に到着した。
 最終走者を務めた2004年アテネ五輪野球銅メダリストの城島健司さんが聖火皿に火を移すと、夜の広場が明るく照らされた。古里のリレーを締めた城島さんは「佐世保に生まれ、野球というスポーツに出合えて本当に感謝している。どんな形になるか分からないけれど、この聖火を東京に届けていってほしい」と願いを込めた。
 県によると、両日ともに一部区間で混雑はあったものの、その都度対処。事故や目立ったトラブルはなかった。県スポーツ振興課の野口純弘課長は「平和と希望の灯を無事に佐賀県へつなぐことができたのも、いろいろなご不便をかけている中で、ご協力いただいた県民の皆さまのおかげ」と感謝の言葉を述べた。

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