【新型コロナ】大型連休の江の島来訪者、コロナ前より半減していた

若者の来訪が目立った大型連休期間中の江の島=藤沢市

 今年の大型連休中の神奈川県藤沢市江の島への来訪者数が、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年に比べ半減したことが9日までに分かった。市は今回初めて、スマートフォンの位置情報に基づき江の島周辺の人の流れを分析。来訪者の大半を、県内を中心とする近郊からの若年層が占める状況が浮かび上がった。

 市は21年度から、KDDIが開発したスマホ利用者の位置情報のビッグデータ分析ツールを活用し、江の島を中心に来訪者の人数や属性、滞在時間などの分析調査を実施している。

 今年の大型連休は、緊急事態宣言が発令された東京都や、まん延防止等重点措置の対象区域の県内政令市などからの江の島への観光客の集中が懸念された。

 5月1~5日の間、江の島を訪れたのは推計で約13万人。KDDIに蓄積されている過去2年間のデータなどの分析によると、1日当たりの来訪者数は19年比で51%減だった。

 緊急事態宣言が発令され、島内のほぼ全店舗・施設が休業した20年は同84%減だったのに比べると客足は増えたが、コロナ禍前にはほど遠い実態が分かった。

 年代別では、20代、30代がそれぞれ24%減、43%減だったのに対し、40代54%減、50代63%減、60代65%減、70代以上69%減と中高年層の減少が目立った。

© 株式会社神奈川新聞社