母の日、献血の善意にカーネーション 赤十字センターが協力者に贈呈

母の日にちなみ、献血した人にカーネーションが贈られた=横浜駅西口

 「母の日」の9日、県赤十字血液センター(横浜市港北区)は、神奈川県内8カ所で献血した人に県内産のカーネーションを贈った。県花き園芸組合連合会に所属する生産者の協力で600本の花を用意。献血量の不足を心配して多くの人が訪れた。

 センターによると、新型コロナウイルス感染症の影響で献血協力者が少なく、必要な量に届かない状況が続いている。特に深刻なのが県内献血量の3分の1を占める献血バスの活動で、在宅勤務やオンライン授業の影響で企業や大学への配車中止が相次いでいるという。

 カーネーションの提供は30年以上続く恒例の企画。コロナ禍で生花の需要も低迷する中、「花を通じて癒やしを届けよう」と今年も実施することにした。

 横浜駅西口では、ボランティア団体「県学生献血推進連盟」の大学生が「献血が足りません」と、行き交う人々に呼び掛けた。協力した横浜市金沢区の飲食店従業員富樫雄太さん(31)は「献血する人が減っていると聞いて来た。カーネーションは母に日頃の感謝を込めて渡したい」と話していた。

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