日本の生け花にも通じる和のテイストの花、箱の中の石庭、流木風アート。「Rumahana」のホームページやインスタグラムを開くと、個性的なアレンジメントが目に飛び込んで来る。インドネシアではあまり見かけない、ユニークな花の数々だ。
葉ボタンと南天に、南国らしい胡蝶蘭をあしらったお正月の花
南国テイスト全開のアレンジメント。明るい気分になれる
作っているのは愛知県一宮市出身のクリントフェルトつかささん。植物やガーデニングが好きで、特にオセアニア地域特有の植物に興味を抱いてオーストラリアに留学し、キャンベラ工科大学(CIT)で園芸学を学んだ。その後、キャンベラにあるデザイン会社で働き、ブームになっていた日本庭園の「坪庭」を制作していた。オフィスの荒れ果てた一角をすっきりした日本庭園によみがえらせたりしていた。
オーストラリア人の外交官と結婚し、夫の赴任がきっかけでインドネシアへ。中華系の友人に頼まれて「胡蝶蘭の鉢植えアレンジメント」などを作ったりしているうちに本格的な園芸活動がしたくなり、2019年にジャカルタで花屋「Rumahana」を立ち上げた。ホテルやレストランでのフラワーアレンジメント、レンタルフラワー、結婚式でのブーケ作りなどを手がけている。予算と内容に応じた個人のオーダー品も受け付ける。
クリントフェルトつかささん
Rumahanaでは基本的に、全て生花ではなくアーティフィシャルフラワー(造花)を使う。しかし、「造花」という言葉のイメージと反して、一見しただけではわからないほどの精巧さに驚く。触ってみても弾力があり、「生感」がすごい。
「造花」と一口に言ってもランクがあり、安い紙や布製から、高級なラテックス(ゴム)製まであるという。つかささんがよく使用しているのはラテックス製の最高級品「スーパープレミアム」だ。
アーティフィシャルフラワーの良さは、花粉などのアレルギーフリーであること、花瓶の水から蚊が発生しないこと、ほこりが付きにくいこと、汚れたら水でザブザブ洗えること、そして長く持つこと。ジャカルタで生花はどんなに注意して頻繁に水替えをしても2〜3日しか持たないので、アーティフィシャルフラワーは南国向けともいえる。
花のアレンジメントをするつかささん
Rumahanaの贈答用の新製品は「Hanako」(「花」+「箱」)。送別、卒業や入学、記念日、昇進祝いなどのお祝いのシーンに贈ることを想定している。「(コロナ禍の)今は対面で会えないからこそ、気持ちのこもった物を贈れたらいいなと思う」とつかささん。
つかささん手作りの水引きが添えられた箱の蓋を開けると、中には花がぎっしり詰まっている。どんな花の風景が広がっているかは開けるまでのお楽しみだ。
「箱をもらってから開ける瞬間までのステップを大事にしています。玉手箱、宝石箱を開けるみたいに」とつかささん。
花嫁のブーケのような清楚なアレンジメント
南国的な「ブルーの風景」
四角い箱は立てて飾ったり、絵のように壁に掛けたりもできる。
蓋をしてしまっておいても、送別でもらって日本へ持ち帰るのも簡単
花のアレンジメントの値段は、ランの一輪挿し7万ルピア、胡蝶蘭のゴージャスな鉢植え250万ルピアなど。「Hanako」(丸型は直径20センチ、四角は縦20センチ横20センチ)50万ルピア〜(水引き付きの包装、送料込み)。予算や希望に応じて制作する。お問い合わせは日本語でどうぞ。
Rumahana
Web:
IG: https://www.instagram.com/rumahana_arrangement/
Email:
WA: 0812-1825-0151(日本語可)
拾った木を「流木風」にしたアート。多肉植物との組み合わせがすてきだ。
バスルームや玄関に飾りたい。30万ルピア〜