ペプチドをAIで開発。フューチャーらの論文、バイオ情報学研究会の賞獲得

抗体誘導ペプチドを効率的に開発できるAIを研究

フューチャー株式会社は、2021年1月8日、同社も執筆に参画した共著論文『大規模タンパク質データベースに基づくBERTを用いたペプチド結合予測』が、第64回バイオ情報学研究会にて「SIGBIO優秀プレゼンテーション賞」を受賞したと発表しました。

同社は、抗体誘導ペプチドを効率的に開発できるAIを、大阪大学大学院医学系研究科および株式会社ファンペップと共に研究している企業。今回受賞を果たした論文も、3者が共同で執筆を手がけています。

数カ月に一度の投与で薬効を持続できる薬品

抗体誘導ペプチドは、バイオベンチャーである株式会社ファンペップが大阪大学と共同で研究開発を進めている治療ワクチン。病気に関連するタンパク質の情報を免疫システムに記憶させることで、その働きを阻害する抗体を体内で産生させるようにデザインされています。数カ月に一度の投与で薬効を持続できる薬品として、期待されています。

フューチャー株式会社はこの2者と協力しながら、AI活用による抗体誘導ペプチド開発技術の確立と、その確立を通じた癌・難治性疾患・生活習慣病といった疾患の医療費軽減を目指しています。今回「SIGBIO優秀プレゼンテーション賞」を受賞した論文は、この研究の成果のひとつ。同社のAI専門組織『Strategic AI Group』が、バイオ情報学研究会にて発表しました。

深層学習の一種「BERT」を、タスクに適用

この論文中では、近年の自然言語処理分野において大きな進展をもたらした深層学習の一種「BERT」を、ワクチン開発における2つのタスクに適用した結果を報告。「B細胞エピトープ予測」「MHCⅡに結合するペプチド予測」に提供された「BERT」は、単一のモデルとしては世界最高の予測精度を達成するに至っています。

同社はこの後、より多くの患者への有効な早期治療の実現に、貢献するとのことです。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

フューチャー株式会社

第64回バイオ情報学研究会にて「SIGBIO優秀プレゼンテーション賞」を受賞 – PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000

© 株式会社インターリンク