マルセイユ・酒井宏樹が浦和と大筋合意 Jリーグへ復帰する理由とは

酒井宏樹

フランス1部マルセイユの日本代表DF酒井宏樹(31)がJリーグ復帰する理由とは――。

酒井が日本への復帰を決断し、J1浦和と大筋合意に達していることが判明した。酒井は2012年に柏からドイツ1部ハノーバーに移籍し、16年からマルセイユでプレー。フィジカルの強さと高い攻撃力を武器にして日本代表でも不動のレギュラーとして活躍し、2014、18年のW杯にも出場した。森保ジャパンでも絶対的なレギュラーとしてプレーしている。

欧州の第一線でバリバリの活躍を見せる酒井がなぜこのタイミングでJ復帰を決断したのか。

まず挙げられるのが今夏の東京五輪だ。複数の関係者によると酒井はオーバーエージ(OA)枠の有力候補に挙がっており、酒井自身も地元開催での大舞台を強く希望しているという。欧州クラブは派遣義務がない五輪への協力には消極的だが、Jクラブは招集には原則協力する方針のため、Jリーグに復帰することでOA枠での選出のハードルが低くなる。

また、酒井には2022年カタールW杯に向けて出場機会を確保してコンディションの維持を最優先する考えもある。昨年フランスメディア「Brut」に「活躍できなければ日本に帰るという選択肢も考えなければいけない。こっちにしがみつくというのではなくて活躍しに来ているので、活躍できなかったら帰る。そういう切り替え、メリハリを持たないといけない」と語っている。マルセイユでは現状、出場機会が激減。酒井は坐骨神経痛を抱えており、よりコンディションを整えやすい日本でプレーすることでトップパフォーマンスを維持する狙いもあるようだ。

森保ジャパンを支える日本最高のサイドバックの加入により、チーム再建を進める浦和にとっても救世主として期待が高まる。

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