平和の尊さ伝えたい 宮崎特攻遺構 小中学生の見学増

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宮崎特攻基地慰霊碑前で、校外学習で訪れた赤江中生徒に特攻隊について話す同慰霊碑奉賛会の後藤徹夫副会長=昨年10月

 宮崎特攻基地慰霊碑奉賛会(丸山正行会長)の活動が活発化している。コロナ禍のため昨年度、多くの小中学校が修学旅行先を県外から県内に変更。40校超が平和教育の一環として宮崎市本郷北方の同慰霊碑や周辺の戦争遺構を訪れた。ガイドした同会には「有意義だった」との感想が寄せられている。同会は今後も遺構見学へ注目が高まるとみて、ガイドの養成に力を入れる考えだ。
 慰霊碑は太平洋戦争末期に特攻基地として使われた旧赤江飛行場(現宮崎空港)の近くに、元特攻隊員や遺族、地域住民らが1983(昭和58)年に建立。同年に奉賛会を発足させ、関連組織と連携しながら慰霊碑の維持管理や慰霊祭の開催などを担ってきた。
 さらに戦争遺品の収集・保管や、史実を伝える「特攻基地資料展」の開催(2016~19年)に携わるなど、後世に恒久平和の願いを伝える活動にも力を入れる。
 近年は慰霊碑のほか近隣にある戦闘機を格納した掩体壕(えんたいごう)や空港施設などに説明パネルを設置。遺構を巡る見学コースも考案し、昨年春に市内の小中学校や公共施設にコースを紹介するポスターやチラシを配布した。
 活動の周知が進む中、コロナ禍による県内修学旅行の実施で、昨年10月~今年2月に市内の学校の校外学習を含め、県内約40校が遺構見学に訪れた。本年度も6月に日南市や門川町などの3小中学校から見学の申し込みが来ている。
 奉賛会では案内するガイドの研修を行い、50~80代の会員12人が対応。見学した学校からは「子どもたちに戦争の悲惨さが伝わった」「来年も来たい」などの言葉が届いた。
 課題はガイド役の多くが70代以上で、体力的な負担が大きいこと。今後は自治会など地域活動を通じて会員以外に声を掛け、ガイドを養成する考え。
 奉賛会の後藤徹夫副会長(83)は「子どもたちに平和の大切さを伝える機会として、今後も多くの学校に訪れてもらいたい」と呼び掛けている。ガイドに関する問い合わせは同奉賛会事務局(電話)080(2783)9473。