【夏場所】26歳で4人の子を持つ大物! 若隆景が今場所も “大関キラー”ぶり発揮

2場所連続で正代(左)を撃破した若隆景(顔写真も)

〝大関キラー〟だ。大相撲夏場所2日目(10日、東京・両国国技館)、幕内若隆景(26=荒汐)が大関正代(29=時津風)を寄り切って初白星。先月の合同稽古で胸を借りた格上を破り「下から攻めていこうと思っていたのでよかった」と納得の表情を見せた。

元小結若葉山を祖父に持ち、父は元幕下の若信夫という相撲一家に生まれた。2人の兄は幕下の若隆元(29)と十両若元春(27)で、史上初の「3兄弟同時関取」が目標。部屋頭の若隆景は26歳にして4人の子を持つ一家の大黒柱でもある。

福島で生まれ育ち、学法福島高1年のときに東日本大震災を経験。今年3月には10年を迎え「10年前は相撲を見ている側だった。今は逆に自分が相撲で頑張って、福島を少しでも勇気づけられたらなと思う」と地元への恩返しを誓っている。

新入幕の2019年九州場所では右足首を痛めて十両に転落したが、再入幕を果たした昨年7月場所以降は徐々に頭角を現し、先場所は正代と貴景勝(24=常盤山)の2大関を撃破。10勝5敗で初の三賞(技能賞)を獲得した。今場所の活躍次第では新三役昇進の可能性もある注目株だ。

127キロの体でも大きな相手に力負けしない若隆景が、横綱不在の本場所を盛り上げてくれそうだ。

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