フランス・バスク地方の伝統菓子 ガトーバスクのレシピ

フランス・バスク地方の伝統菓子 ガトーバスクのレシピ

バスク地方の伝統菓子を作ろう

フランス・バスク地方の伝統菓子「ガトーバスク」。 分厚いクッキーでカスタードクリームをサンドして焼き上げた、素朴な見た目ながらとてもぜいたくな味わいのお菓子です。 今回は、ガトーバスクのレシピをご紹介します。

ガトーバスクとは

ガトーバスク(Gâteau Basque)とは、バスク地方の町、カンボ・レ・バンで17世紀頃から作られていたといわれるお菓子。 後に、特産のダークチェリーを入れたものが有名になり、現在はカスタードクリームやチェリージャムを入れたものが主流のよう。 表面に格子状に模様を入れたり、ローブリュー(Lauburu)と呼ばれるバスク十字のデザインが施されたりしますが、焼きっぱなしのとてもシンプルな焼き菓子です。

ガトーバスクのレシピ(15cmセルクル1台分)

ご紹介するレシピは、カスタードクリームの入ったガトーバスク。 生地はバターケーキとクッキーの中間のようなやわらかめの食感。分厚くても重くない、フォークが止まらなくなる味わいを目指します!

カスタードクリームを作る

材料

  • 牛乳…180g
  • 卵黄…2個
  • グラニュー糖…40g
  • 薄力粉…20g
  • 無塩バター…10g
  • バニラペースト…小さじ1

作り方

1. 鍋に牛乳を入れて温める。

ボウルに卵黄・グラニュー糖・薄力粉を入れてホイッパーで混ぜ、温めた牛乳を少しずつ入れて混ぜる。

2. 茶こしでこしながら、牛乳を温めた鍋に戻す。

中火にかけてホイッパーで絶えず混ぜながら炊いていく。

3. かたく粘りが出てきてもすぐに火を止めず、もったりとかたかったクリームがトロっとやわらかくなるまでしっかり炊き上げる。

4. 火から下ろし、無塩バターとバニラペーストを加えて混ぜる。

5. 清潔なバットに広げ、ピタッとラップをして氷水の入ったビニール袋を上に置いて急冷する。

ある程度冷えたら冷蔵庫へ移し、中まで完全に冷やす。

バスク生地を作る

材料

  • 無塩バター…80g
  • 粉糖…80g
  • 塩…ひとつまみ
  • 全卵…1個
  • 卵黄…1個
  • アーモンドプードル…20g
  • ラム酒…10g
  • 薄力粉…120g

下準備

  • 無塩バターは常温に戻しておく。
  • 全卵と卵黄は同じボウルに入れてよく混ぜ、常温に戻しておく。

作り方

1. ボウルに常温に戻したバター・粉糖・塩を入れ、ゴムベラでよく混ぜる。

2. ハンドミキサーに持ち替え、白っぽくふんわりするまで混ぜる。

3. 全卵&卵黄を4~5回に分けて加え、分離しないよう注意してその都度よく混ぜる。

4. アーモンドプードルとラム酒を加えて混ぜる。

5. ゴムベラに持ち替え、ふるった薄力粉を加えてさっくりと混ぜる。

6. 粉気がなくなって少しツヤが出るまで混ぜる。

1cm程度の丸口金をつけた絞り袋に入れる。

型に詰めて焼く

材料

  • ダークチェリーのシロップ漬け(缶詰) …1/3缶程度
  • 全卵(塗り卵用)…適量
  • インスタントコーヒー…適量

作り方

1. 15cmセルクルの内側に軽くオイルスプレーを吹きかけ、シルパンの上に置く。

底に円を描くようにバスク生地を絞る。次にセルクルの内側に沿って4周絞る。

2. 底部分はスプーンでならして平らにする。側面はパレットナイフで隙間が空かないように平らにならす。

ここで一度冷凍庫へ入れ、軽く冷やす(10分間程度でOK)。

3. その間にカスタードクリームを一度裏ごしてボウルに入れ、練り直してなめらかにしておく。

4. ダークチェリーはザルにあけて水気を切り、キッチンペーパーに広げてしっかり水分を取り除いておく。

5. カスタードの半量をセルクルに流し入れて平らにならし、中心を避けてダークチェリーを並べる。

6. 残りのカスタードを全て入れ、チェリーを隠すようにして平らにならす。

7. 残りのバスク生地を中心からグルグルと絞り出す。

8. カードで平らにならす。

オーブンを170℃に予熱開始。

9. 全卵(塗り卵用)にお湯で溶いたインスタントコーヒーを少量混ぜたものを、ハケで塗る。

少し時間を置いて二度塗りし、つまようじで円を2周描いて模様をつける。 ペティナイフで4か所ほど空気穴を開ける。

10. 170℃に予熱したオーブンで約50分間焼成。

焼成後、高い場所から一度落とし、しっかり冷めるまでそのままシルパンの上に置いておく。

*焼き上がり直後はかなり膨らんでいますが、冷めると共に沈んで落ち着きます。

11. 冷めたら、セルクルの内側にシフォンナイフなどを沿わせるようして入れ、外す。

出来上がり。

ローブリュー模様をつける場合

厚紙やクリアファイルなどにローブリュー模様を描き、カッターで切り抜いて型紙に。 焼き上がったガトーバスクの表面にのせ、粉糖を茶こしで振りかけて型紙を外せばOK。

ローブリューはバスク地方ではさまざまな物に描かれているようです。バスク地方のシンボルマーク的存在なのでしょうね。 お好みで仕上げてください。

「ガトーバスク」の詳しいレシピページはこちら

https://recipe.cotta.jp/recipe.php

シンプルだけどリッチな味わい♪

フランスの郷土菓子は素朴なものが多いですが、ガトーバスクもそのひとつ。 基本は卵・牛乳・バター・砂糖・小麦粉。このシンプルな組み合わせでなぜこんなにおいしいのか!と感動してしまう味わいです。 ぜひおうちで作ってみてくださいね。

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