コロナ禍でバイク人気「3密回避に」 国会では普及促進の取り組みも

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江の島を走るライダーたち。コロナ禍でバイクの人気が高まっている(神奈川県藤沢市)

 新型コロナウイルスの収束が見えない中で、感染防止策の一つ「3密」回避につながると、バイクが人気を呼んでいる。特に初心者でも比較的手軽に乗れる軽二輪(排気量126cc~250cc)の販売台数が伸び、休日に山や海へ出掛けて気分転換したり、通勤・通学を公共交通機関から切り替えたりと、利用目的もさまざま。国会では普及促進に向けた超党派議員連盟が結成された。

 神奈川県藤沢市の江の島。初夏の陽気に恵まれた8日には、ライダーたちが次々と国道を通り過ぎた。バイク歴7年になる市内の会社員男性(27)は、休日には東京や横浜へ出掛けることが多かったが、最近は人混みを回避することが増えた。「バイクは『3密』を避けられるし、風を切る感覚が心地よく、いい気分転換になる」といい、150ccの愛車で湘南海岸沿いを疾走した。

 全国軽自動車協会連合会によると、2020年度の軽二輪の全国新車販売台数は7万5874台で、19年度の5万9978台から増加。2000年度以降では05年度の10万3266台をピークに、駐車違反の取り締まり強化の影響などから減少に転じ、09年度以降は3万~5万台で推移している。連合会の担当者は「大型や中古車の売れ行きも堅調だ。自動車より維持費が安く所持しやすいのも要因だろう」と説明する。

 19年度と20年度の軽二輪の新車販売は、京都府でも1692台から2012台に、滋賀県も1536台から1577台に増えた。京都市左京区で販売店を営む京都オートバイ事業協同組合の佐々木俊一副理事長は「通勤や通学で近ければ自転車、遠ければバイクを利用する人が増えていると感じる」と話す。

 コロナ禍を機にバイクへ注目が集まる中、3月には利用促進や安全などに関する法整備を考える国会議員連盟が発足した。自民党の大岡敏孝衆院議員(滋賀1区)が会長を務め、与野党の約30人が参加している。

 議連幹事長の横沢高徳参院議員は元モトクロス選手で、25歳の時に練習中の事故で脊髄を損傷し車いす生活となった。現在はバイクに乗ってないが、普及に尽力したいと思い議連設立を呼び掛けた。検討すべき課題として駐車場整備、高速道路料金の値下げ、競技の活性化などを挙げる。観光地などで爆音を響かせ地元住民と摩擦を起こすライダーがいることも憂慮しており、「二輪文化を次世代に継承できるよう取り組みたい」と力を込める。