イギリス政府が新型コロナ対策でトルコを『レッドリスト』に追加。F1は6月のグランプリに向け状況を調査中

 イギリス政府が新型コロナウイルス対策の一環でトルコを5月12日(水)から『レッドリスト』に追加する決定を下したことを受け、F1は、6月のトルコGPの実行可能性を検討している。

 トルコは、イギリスのグラント・シャップス運輸相が「最も極端な状況を除いて訪問すべきではない」とする国のリストに追加された。イギリスのレッドリストの規則は、トルコからの帰国者に政府承認のホテルで10日間の検疫を義務付けるもので、イギリスに本拠地を置く7つのF1チームのスタッフに影響がある。

 この発表を受けてF1の広報担当者は、「我々はトルコへの旅行制限に関するイギリス政府の発表を認識しており、状況の評価を行っている。今後数日中にさらに詳細な情報を明らかにする予定だ」と述べた。

 6月11〜13日にイスタンブール・パークで開催される予定のトルコGPは、モントリオールでのカナダGPが中止なったことでできた空白の日程を埋めるグランプリとして、最近F1の2021年カレンダーに追加されたばかりだ。

 トルコGPは第6戦アゼルバイジャンGPの1週間後に設定されている。貨物や装備がバクーからイスタンブールへ直接輸送されるので、F1のフライアウェイ期間を延長するのに好都合だ。

 F1は今シーズン中に23レースを開催する方向で進んでいるが、オーストラリア、シンガポール、日本、ブラジルそしてメキシコは現在最も危険に晒されている国と見なされていることから、長引くコロナウイルスの世界的大流行によって多くのレースが中止される可能性がある。

2020年F1第14戦トルコGP スタートシーン

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