富山の飲食店でトリカブト食中毒 2人、快方へ

©株式会社北日本新聞社

 富山市保健所は12日、同市の飲食店で誤って提供されたトリカブトを食べた男女2人が食中毒症状を訴え、1人は一時意識を失ったと発表した。2人とも快方に向かっている。店がモミジガサと間違えて採取し、野草のおひたしに混入させてしまったという。保健所は同店に12日から2日間の営業停止を命じた。

 保健所によると、市内在住の60代男性と70代女性は10日昼に一緒に店を訪れ、ざるそばや野草のおひたしを食べた。食後に男性が意識を失ったほか、女性が嘔吐や下痢の症状を訴え、救急搬送された。

 医療機関から連絡を受けた保健所が調査した結果、おひたしの中にトリカブトの葉が混じっていたことが判明。おひたしは、店の経営者が近くの山で採取して調理したもので、モミジガサと間違えたという。2人は回復し、既に退院している。

 県によると、記録がある過去10年でトリカブトによる食中毒が県内で起きたのは初めて。保健所によると、トリカブトの毒は重症化しやすく、死に至るケースもある。春から初夏にかけての葉の形状が、食用野草のニリンソウやモミジガサに似ており、全国で誤食事故が起きている。保健所は「山菜採りは十分な知識を持つ経験者と行い、有毒植物が混ざらないよう注意してほしい」と呼び掛けている。