【CRI時評】世界が目にしたいのは絵にかいた餅ではなく「米国の行動」だ

©株式会社 Record China

「これは、現在の感染症の状況を緩和するために有効な方式ではない。ただし、直観的には魅力的であり、有権者の注目を迅速に集めることができる」――。「ワシントン・ポスト」はこのほど、米国政府が新型コロナウイルスワクチンについて知的財産権の保護解除を支持していることを、このように評した。世界の多くの識者も、米国の今回の声高な態度表明は現実性と行動による支持に欠けているとして、「絵にかいた餅」であり、政治ショーのきらいがあると指摘した。
新型コロナウイルスワクチンの知的財産権の保護を解除するためには、世界貿易機関(WTO)のメンバーである164の国と地域による、文書ベースの交渉と合意が必要だ。WTOに詳しい関係者は、交渉は恐らく「とても長引く」と指摘した。時間を無為に費やす交渉が必要なのに、焦眉の課題である感染症問題をどうやって解決するのか。欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長も先日、世界の当面の急務はワクチンの十分な供給と公平な分配を確保することであり、知的財産権の放棄ではないとの考えを示した。この態度表明は、米国政府の非現実さを浮き彫りにした。
現在の全世界的なワクチンについての危機の原因は、特許の問題ではなく「ワクチン・ナショナリズム」だ。米国は「国防生産法」を発動し、ワクチン製造者は国内契約を優先して実施せねばならないとした。米国のワクチンはほぼ100%が自国向けに供給されている。富める国ではワクチンが過剰に買い占められ、貧困国は助けを求めようにも門前払いの状況だ。さらに悪辣なのは、米国が各種ワクチンの生産に必要な原材料の輸出を禁止していることで、感染症対策についての全世界の協力に深刻な障害が生じていることだ。あるネットユーザーは、「紳士的な態度、悪魔的な行動。これが米国だ」と投稿した。
世界が必要としているのは、声高な主張ではなく、着実な現実の行動だ。中国はすでに、発展途上国80カ国余りに対して次々にワクチンの援助を提供し、50カ国余りにワクチンを輸出している。世界保健機関(WHO)はこのほど、中国の国薬集団(シノファーム)のワクチンを緊急使用を認めるリストに組み入れた。このことは、中国のワクチンが世界に真に奉仕することを意味する。
現在も一部の国では、新型コロナウイルス感染症の流行が、依然として制御不能な状態だ。緊迫した局面において、世界の感染症対策では形式主義であってはならない。米国の政治家は大袈裟な政治ショーを披露する暇があるぐらいなら、ワクチンの輸出制限を解除して危機的状況にある国と人々に送って援助する方がよい。それこそが世界が目にしたいと期待する「米国の行動」だ。(CRI論説員)