新型コロナウイルの高齢者向けワクチン接種を巡り、神奈川県山北町が接種予約の日程などを通知する郵便物が一部の世帯で集団接種の予約開始当日に届いていたことが12日、分かった。予約は半日で埋まり、予約できなかった町民から苦情が相次いだという。12日の町議会議員全員協議会で町側が謝罪した。
山北町を含めた足柄上郡5町は共同で集団接種を実施し、6日から予約を開始した。町によると、接種の日程と予約方法などを記した案内封筒を町内の65歳以上約4千人に郵送。当初は4月26日に発送する予定だったが、5町で同28日に予約方法の変更があり、実際には同30日の発送に。大型連休の合間での郵送となり、一部で連休明けまで到着が遅れたという。
町担当者は「休日中は郵便局の通常の配送業務が休みになることを見落としていた。町民に迷惑をかけ申し訳ない」と平謝り。予約は電話とインターネットでの受け付けだったが、町の窓口にも早朝から約140人が訪れ、約900人分が7時間で埋まったという。
町は5月1日付の広報紙でも予約開始日を掲載し、自治会加入世帯に配布していた。町担当者は「町民に分かりやすいようにさらにお知らせを出したつもりが、裏目に出てしまった」と肩を落とした。
