新型コロナウイルスの高齢者向けワクチン接種が12日、スタートから1カ月を迎えた。神奈川県内の市町村では、28自治体が政府の目指す7月末の接種完了を見込むという。
ただ、県内の高齢者約231万人のうち、接種実績は1%にも届いておらず、課題は山積している。
「自治体や医療関係者のご協力によって、全国85%を占める市町村で7月末までに高齢者の接種が終わると報告を受けた。全ての皆さんが一日も早く接種できるように取り組んでいきたい」。
菅義偉首相(衆院神奈川2区)は12日、記者団にこう強調した。
政府の調査では、7月末の接種完了を見込むのは県内33市町村のうち28自治体(84.8%、市町村名は非公表)。
一方、3自治体は接種完了を8月中と回答し、9月以降としたのも2自治体あった。県の担当者は「5自治体は特に支援をしていきたい」と話す。
4月末には政府は今後の具体的なワクチン供給量も公表。県内には5月下旬~6月最終週にかけて計2804箱(約328万回分)を届ける。
県によると、これまでに示された約135万回分と合わせ、全高齢者が2回接種できる量は確保できたとしている。