川崎・宙と緑の科学館 開館50周年で記念企画多彩に

現在の科学館(川崎市提供)

 最新鋭のプラネタリウムや展示などを通して自然、天文、科学の楽しさを子どもたちに伝える「かわさき宙(そら)と緑の科学館(川崎市青少年科学館)」=同市多摩区=が8月、開館50周年を迎える。市内唯一の自然・科学系登録博物館で、年間の来場者は約25万人に上る。節目を記念し、記念誌発行のほか、多彩なイベントを予定している。

 開館は1971年8月15日。当時、「公害のまち」と呼ばれていた川崎の子どもたちに「美しい星空を見せてあげたい」との願いを込め、プラネタリウム館として開館した。83年には、地域の自然に関する展示室などを備える本館展示室もオープンした。

 2012年に通称「かわさき宙と緑の科学館」としてリニューアルオープンし、最新鋭のプラネタリウム設備のほか、展示設備を備える自然学習棟、調査研究や資料収集などの設備を備えた研究管理棟を整備。資料の収集や保管、調査、研究、教育普及活動に取り組む。福田紀彦市長は今後に向け、「未来につながる魅力ある科学館づくりを進めたい」と意気込む。

 節目を迎え、同施設では4月29日から記念誌「川崎市青少年科学館開館50年のあゆみ」(A4判78ページ、1200円)のほか、記念クリアファイル(240円)などのグッズを発売。精緻で自然な星空をリアルに再現する「プラネタリウム・フュージョン」の新番組の一般公開も始めた。

 このほか、▽記念写真展(6月19日~7月21日)▽記念式典(7月17日)▽プラネタリウム50周年記念番組「かわさきの星空50年」投影(同日~)▽記念科学講演会「(仮題)素数ゼミの謎を科学する」(講師=吉村仁静岡大名誉教授、11月3日)など、盛りだくさんのイベントも予定している。

 問い合わせは、同科学館電話044(922)4731。

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