菊池桃子「夏色片想い」癒しの女神が歌う極上の前向き片思いソング 1986年 5月14日 菊池桃子のシングル「夏色片想い」がリリースされた日

菊池桃子「夏色片想い」感じるのは暑さよりも “爽やかな涼しさ”

今日、5月14日は菊池桃子の「夏色片想い」(1986年)が発売された日だ。ちょっと日焼けした桃ちゃんがジャケットを飾っている8枚目のシングル。以来 “夏色” と聞くと、僕は小麦色の彼女を想い出す。

この時、菊池桃子は4枚目のシングル「卒業 GRADUATION」からのオリコンチャート連続1位記録を継続中で、桃ちゃんフリークだった僕は、曲の良し悪しよりも、連続1位を継続できるかどうかの方が気になって仕方なかった。なんとか無事に1位を獲得することが出来て、ホッとしたことを覚えている。

もちろん、曲そのものも実に素晴らしい。「夏色片想い」というタイトルの通り、この曲は “夏” の曲。でも、夏の日差しが燦燦と輝くような、いわゆるギラギラのサマーソングではない。“菊池桃子と言えばこうだろう” という、溢れるばかりの清涼感と極上の切なさがきちんと同居していて、夏の暑さと言うよりは、爽やかな涼しさを感じることができる美しい曲だ。

ファン目線だからかもしれないけど、菊池桃子には “片思い” が良く似合う。自分の好きなアイドルが恋愛成就する曲なんて聴きたくないし、ひとつ前の曲「Broken Sunset」のような別れの曲だと可愛そうだし、この曲のような前向きな片思いが実にちょうどいいのだ。

極上の癒しを与えてくれる菊池桃子の “囁きボイス”

「夏色片想い」が発売された1986年5月、僕は大学3年生で、大学4年生の夏には就職活動があることを考えると、ある意味 “本当に自由な最後の夏” を迎えようとしていたわけで、それを自覚していて焦っていたりもしていたんだ。

だって、本当に自由な最後の夏ということは、逆に言えば、自由の終わりを意味しているのだからね。「夏色片想い」という曲の何か始まりそうな予感が、この時の僕には心地良かったのだと思う。車の中で何度も何度も聴いていた。終わりを迎えたくないから、まだ始まっていない今が一番心地よい。そんな感じ。現実逃避だったのかもしれない。

この曲をファン目線から離れて評論家目線で語れば、2枚目のシングル「SUMMER EYES」に似ているとか、焼き直しだとかいう人もいるかもしれない。確かにファンの僕だって、口ずさんでいるとふたつの曲が混じってしまうこともある。

でも “それでいい” のだ。曲や歌詞の前に極上の癒しを与えてくれるあの囁きボイスがあるのだから。彼女の歌声に何度癒され、救われてきたことか。だから僕は、菊池桃子なら全てを受け入れることにしている。あのラ・ムーだってね。

みんなで守れ! アイドル時代と変わらない癒しの女神

「おっ、桃ちゃんだ。相変わらずかわいいなぁ~」とニヤニヤしながら彼女の出ているTVを観ている時が今とても幸せだ。彼女の誕生日は5月4日だから今年53歳になったわけだけど、アイドル時代と変わらない可愛さで、そこに存在してくれている。2018年にはストーカー被害にあったと世間を騒がしていたけど、「犯人よ、ふざけるな!」 だ。

これだけは声を大にして世間の皆さんに言いたい。菊池桃子はお前だけのものではない、みんなのものだ。そう、癒しの女神 “菊池桃子” はみんなで守る存在なのだ。

僕は、ゴルゴ13と同様に、自分自身のことを第三者目線で見ることが出来るのだけど、ここまでくると、今の僕は菊池桃子ファンを超越して “菊池桃子フェチ” なのかもしれない。

はい、笑っていただいて構いません……

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※2018年5月14日に掲載された記事をアップデート

カタリベ: 藤澤一雅

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