長引くコロナ禍 栃木県内で暮らす外国人は

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栃木県内で住民登録されている外国人は昨年末の時点でおよそ4万3千人いて県民全体の2%ほどにあたります。

新型コロナウイルスの影響は日本で暮らす外国人にも重くのしかかっていて、新型コロナにより収入が減った人が最大で20万円の貸付を受けられる国の「緊急小口資金」を県内で申請した人のうち、およそ40%が外国人でした。長引くコロナ禍、外国人の現状を取材しました。

宇都宮市二荒町にあるネパール料理店のオーナー、ギミレ・サントスさんは29歳。

10年前に家族と来日し、その後、父が開いたこの店を継ぎました。

店を営む傍ら県国際交流協会で外国人の生活をサポートする相談員をしています。

ギミレさん:「人を助けるのが好きで3年ぐらい前から相談員をしている」

そんなギミレさんを頼って、店には県内で暮らす留学生などが訪れます。

ギミレさんと同じネパール出身で20代のRさん(仮名)もその1人です。

Rさんは3年ほど前に来日して宇都宮市の専門学校でIT、情報技術を学び、この春卒業しました。

Rさん:「学生の時は仕事があった。今は仕事がない。帰りたい。でもコロナで飛行機のチケットがない」

Rさんには母国に戻って日本で学んだことを生かした仕事に就くという夢があります。

それが今はコロナ禍で帰国するための飛行機のチケットを得ることさえ難しい上にその日の暮らしを支える収入もない状況です。

ギミレさん:「コロナが始まったばかりのころは留学生から就職が決まらないなどの相談が多かった。外国人にとって一番大変なのは、まずは言葉。日本語分からない人はたくさんいる」

ギミレさんが相談員を務める栃木県国際交流協会では「とちぎ外国人相談サポートセンター」を設置し、英語やスペイン語、ネパール語など11の言語で外国人の生活に関する相談を受け付けています。

去年1月から今年4月にかけて寄せられた相談のうち、新型コロナウイルスに関係するものはおよそ300件ありました。

早乙女ホンダエリザさん:最初は感染症そのものへの不安や症状がある場合の相談先の相談、そして支援金などを得る方法へと内容が変化した。外国人の中には雇用が安定していない人も多い」

こう話すのは協会で10年以上相談員を務めるブラジル出身の早乙女ホンダエリザさんです。

日本に住んでおよそ30年になり新型コロナウイルスの影響がより大きい母国・ブラジルには高齢の父が暮らしています。

早乙女ホンダエリザさん:「コロナの前は2年に1度帰れていたが、今はできていない。顔を見たい」

早乙女さんは現在、那須烏山市で日本人の夫と暮らしています。

1人で来日した当初はたくさんの苦労を経験したことから、同じ境遇にある外国人を1人でも多く支えたいと考えています。

早乙女ホンダエリザさん:「何かあったときに1人で来ていれば頼る人もいない。精神的に結構不安定になっている人の相談もある」

慣れない土地での生活、言葉の壁。そこに長いコロナ禍が重くのしかかり、外国人の暮らしはより難しくなっています。

海外出身の方の生活全般に関する相談は「とちぎ外国人相談サポートセンター」電話028・627・3399で、新型コロナウイルスへの感染や症状についての相談は電話028・678・8282で対応しています。