井上尚弥 4団体統一へさらに進化! 挑発繰り返すカシメロには「一人で騒いでかわいそうだな」

井上尚弥

ボクシングWBAスーパー&IBF世界バンタム統一級王者の井上尚弥(28=大橋)が14日、オンライン会見に臨み4団体統一への強い思いを明かした。

井上は6月19日(日本時間20日)に米国ネバダ州ラスベガスでIBF同級1位のマイケル・ダスマリナス(28=フィリピン)との防衛戦を控えている。昨年11月のジェイソン・モロニー(30=オーストラリア)戦に続くラスベガスでの試合となる。「コロナとの付き合いも1年過ぎて、自分なりには考えながらできてると思うので、いい調整ができていると思います。ここまでの長身のサウスポーと試合するのは初めてですけど、対策もしてますし苦手ではないので」と自信をのぞかせた。

父の真吾トレーナー(49)が「サウスポー対策を早い段階からしてました。レベルの高い位置で安定して練習で来ている」と太鼓判を押せば、大橋秀行会長(56)は「また一段強くなった、うまくなった。そういう印象を受けてます。次の試合が楽しみ。不安というよりは、楽しみのほうが大きいですかね」と、モンスターのさらなる進化を証言。井上本人も「感覚的なものですけど、相手の動きに的確に反応できたり、自分が動きたいポジション、当てたいパンチが的確にできるようになった」と手応えを感じ取っている。

バンタム級では29日にWBC世界バンタム級王者ノルディ・ウーバーリ(34=フランス)が元世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(38=フィリピン)と、8月にWBO同級王者ジョンリール・カシメロ(31=フィリピン)とWBA世界同級正規王者のギジェルモ・リゴンドー(40=キューバ)とそれぞれ激突する。井上がダスマリナス戦をクリアすれば、いずれかの試合の勝者との次戦が浮上する。「もちろん注目してますし、大きなモチベーションはこの次の試合に対する気持ちだったり。統一戦に向かうというのが大きなモチベーションになっているので」とキッパリ。とりわけ、カシメロからは挑発的なコメントを連発されているが「そんなに気にしてないですけどね。なんか一人で騒いでんな、かわいそうだな、くらいの感じで記事を見てますけど」と余裕ものぞかせた。

ともあれ今後の野望のためにも、負けるわけにはいかない。「この試合をしっかりクリアできたら、年内にもう1試合やりたい気持ちでいますけど。うまくいけば来年の春に4団体統一。そのくらいの計画は立てていきたいと思ってます」と豪語したモンスターが、その拳で最強を証明し続ける。

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