ソフトバンクは14日の日本ハム戦(札幌ドーム)に5―2で快勝した。
先発の石川柊太投手(29)が7回途中2失点と粘り、開幕戦以来の2勝目。プロ入り以来、無敗を誇る縁起のいい札幌で久しぶりの白星が付いた。
球数が100球を超えた7回に2点を失いマウンドを降りたが、先発の役割を果たした右腕。「いつも通りテンポ良く投げることを心掛けました。気持ちと体がうまく一致しない部分はありましたが、今日の反省を次に生かしたいと思います」と冷静に分析した。
鷹の開幕投手は、これで6試合連続のクオリティースタート(QS=6回以上、自責3以下)。QSはリーグトップタイの7度目で、千賀と東浜の二枚看板を欠く先発陣で孤軍奮闘の活躍だ。
勝ち星に恵まれなかった右腕のここまでの仕事ぶりは、チームの誰もが認めるところ。勝ちがつかない間は、どこからともなく「柊太のために」という言葉がチーム内から上がっていた。
そんなチーム一丸の思いが結実したかのような攻撃陣の〝難敵〟攻略だった。この日の相手、日本ハムのドラ1右腕・伊藤は今季1勝1敗ながら、対戦防御率1・38。苦戦を強いられていた。
だが、この日は左打者7人をズラリと並べたオーダーが奏功した。5回は中村晃が左二塁打でお膳立てすると、上林が中前へ先制打。「柊太さんを援護できてよかった」という言葉にチームの思いが代弁されていた。
6回は柳田が貴重な追加点を叩き出して伊藤をKO。難敵を攻略した後も長谷川が中押しの2点打で加点、7回には上林の2号ソロでトドメを刺した。
6カードぶりとなる「カード頭」の勝利。投打がかみ合った鷹が上昇気流に乗る。