大相撲夏場所6日目(14日、東京・両国国技館)、大関朝乃山(27=高砂)は幕内霧馬山(25=陸奥)の上手投げに屈し、早くも3敗目。不本意な結果に「自分の形の左上手が外れて、そこから攻められた」と、うなだれた。
横綱不在の今場所は出場力士最高位として土俵に立つ。しかし、相手に圧倒される姿に土俵下の錦戸審判長(58=元関脇水戸泉)からは「朝乃山は強引だった。全体的に力強さがなく、上半身と足のバランスも悪い。もうちょっと相撲を取れるかなと思ったけど…。体も浮いているし、胸から出ず、腰から出ている」と厳しく指摘された。
また、この黒星は〝ノルマ〟を達成できないことも意味する。朝乃山は場所前に優勝とともに意識していたのが「13勝」という数字だ。初Vを飾った2年前の夏場所が12勝3敗で先代師匠の錦島親方(65=元大関朝潮)には「13勝で優勝を」と言われたことから「(勝利は)まだ12番しかない。それ以上勝たないと」と意気込んでいた。
不調の要因は得意とする右四つの形になれないことを挙げ「相手が研究してきている。自分も自信を持って取り組まないと」と修正を誓うが、場所中に調子を取り戻すことができるか。