尾野真千子が”死ぬ気で”挑んだ「茜色に焼かれる」 コロナ禍での撮影捉えたメイキング写真公開

石井裕也監督、尾野真千子主演の映画「茜色に焼かれる」が、5月21日より劇場公開される。このたび、コロナ禍での撮影現場を切り取ったメイキング写真が公開された。公開されたメイキング写真では、感染予防対策のため、スタッフやキャストがマスクやマウスシールドを装着して撮影に挑んだ様子が捉えられている。

石井監督は「新型コロナウイルスの感染リスクを下げるため、まずは現場に出入りする人間を極端に削減しようとした。スタッフはもちろん少人数体制で、エキストラもここぞという場面しか呼んでいないので、ただでさえ少ないスタッフが何度も何度もエキストラ出演している。あるスタッフは多分5シーンぐらい出演している」と、コロナ禍での撮影の苦労を語っている。

主演の尾野真千子は「日に日に感染者や亡くなられる方が増えていくのを見ていて、事務所に“新しい仕事はちょっとできないです。今やっている仕事も考えさせてください”と伝えていました。そんな時に石井監督から台本が送られてきて。読んでみたら、いろんなものが押し寄せてきて、これはやらないとアカンな、と。女優を休んでいる場合じゃない、やりたい!もしこの作品で何かが起こっても後悔しないんじゃないかって。死ぬ気で頑張ります、と監督にも伝えました。それは冗談でもなくて、本気の“死んでもいいから頑張ります”でした」と、この作品に掛けた覚悟を明かしている。

「茜色に焼かれる」は、弱者ほど生きにくい時代に翻弄される一組の母子を描いた作品。哀しみと怒りを心に秘めながらも、わが子へのあふれる愛を抱えて気丈に振る舞う母と、その母を気遣って日々の屈辱を耐え過ごす中学生の息子。2人のもがきながらも懸命に生きようとする姿が描かれる。監督・脚本・編集を務めるのは、「舟を編む」「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」などの石井裕也監督。前向きに歩もうとする母親・田中良子を尾野真千子が演じ、息子・純平を「ミックス。」などの和田庵が演じている。そのほかに、片山友希、オダギリ ジョー、永瀬正敏が出演している。

【作品情報】
茜色に焼かれる
2021年5月21日(金)、TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
配給:フィルムランド
©2021『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ

© 合同会社シングルライン