乗り合いタクシー新方式に 新発田市、定時定路線×デマンド型

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ハイブリッド型として本格運行が始まった乗り合いタクシー=新発田市のJR新発田駅前

 新潟県新発田市は2021年度、松浦地区とJR新発田駅との間で、「ハイブリッド(混成)型」と名付けた新たな乗り合いタクシー路線を本格運行している。路線バスのように定時定路線を基本としつつ、住民の予約があれば集落などの停留所に出向く「デマンド型」の機能を組み合わせた。国によると、こうした運行形態は県内で珍しい。市は今後、周辺部のバス路線を中心にハイブリッド型への切り替えを進める方針だ。

 松浦地区は人口約2千人で中山間地域もある。かつて路線バスが走っていたが、利用が少なく、17年度末に廃止された。18年度からは市と地元が連携し、デマンド型の乗り合いタクシーを試験的に導入した。

 18、19年度は「特定の人が決まった時間に利用するケースがほとんどだった」(市民まちづくり支援課)ことから、20年度は利用の多い停留所を結び、予約なしで乗車できる路線と停車時刻を設定。その他の停留所は予約に応じて出向く仕組みを継続し、ハイブリッド型とした=図参照=。

 ただ、予約が多く、走行距離が長くなれば定時に着けない。このため、同課は「到着が5~10分ほど遅れることがある」と住民に理解を求め、遅れが常態化すれば路線の見直しを検討する。

 ハイブリッド型を試した20年度は新型コロナウイルス禍にもかかわらず、年間利用者数が前年比10%余り増え、約1900人となった。同課は「デマンド型に住民が慣れた可能性もあるが、予約なしで乗れて利便性が高まったからではないか」とみる。

 本格運行となった現在は9人乗りのワゴン車が、阿賀野市境近くの集落と新発田駅の間を基本40分間ほどで結ぶ。1日2往復。新発田駅行きは月岡仲町など18停留所、松浦方面には新発田駅に近い6停留所に予約なしで止まる。その他の停留所には、予約があれば出向く。

 料金は区間に応じて200円か300円。小中学生は半額。未就学児は無料。

 市はハイブリッド型を広げる方針で、年内には豊浦地区の路線バスを切り替える予定だ。同課は「ハイブリッド型は順調なスタートを切った。公共交通の利便性を高め、利用者を増やし、持続可能な路線にしていきたい」としている。

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