【アニソン四半世紀】Kalafina「Magia」“ちゃんと”流れた時の衝撃

Karafina「Magia」CDジャケット

“魔法少女アニメ”としては、もはや新たなスタンダードとなった2011年放送の「魔法少女まどか☆マギカ」。ClariSが歌うオープニング曲「コネクト」のほうがどちらかといえば有名だが、今回はエンディング曲の「Magia」を取り上げたい。歌っているのは、19年に惜しくも解散した3人組の女性ボーカルグループ、Kalafina。

とにかく、この「Magia」が“ちゃんと”流れた時の衝撃がすごかった。ちゃんと、というのは第1、2話でも劇中のBGMとしてさりげなく使用されていたのだが、正式にエンディングで流れたのは第3話から。アニメを見た人には説明不要だろうが、“伝説の”第3話である。前2話とは作品の雰囲気がガラリと変わり、ネタバレにならない範囲で言えばラストで重要なキャラクターの身に予想もしなかった大変なことが起こる。

見ている側が、あまりの衝撃に口を開けているところに、満を持して流れてきたのが「Magia」だったのだ。呪術的なドラムのビート、中世ヨーロッパのミステリアスなムードにあふれたコーラス、作品テーマの本質に迫るシリアスな歌詞。アニメを見て、ジェットコースターのように急降下させられた重い気分に追い打ちをかけるような不穏な曲である。

Kalafinaは、3人それぞれの全くカラーが異なる声質がうまく組み合わされたとき、素晴らしいボーカルアンサンブルを生み出すグループ。この「Magia」もその魅力が120%生かされたすごみのある曲だ。再結成熱望。

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