『クレイジージャーニー』砂漠で行われる奇妙なイベント“バーニングマン”とは?

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TBSで5月19日(水)よる9時から『クレイジージャーニー』ゴールデン2時間スペシャルを放送する。登場するクレイジージャーニー(=独自の目線や強いこだわりを持って国内外を巡る人々)は2人。奇界遺産フォトグラファーの佐藤健寿と危険地帯ジャーナリストの丸山ゴンザレスだ。佐藤はこれまで12回、丸山は最多の17回出演。番組の“顔”とも言える2人にインタビューし、今回の取材旅の見どころや、これまでの旅のエピソード、コロナ禍の過ごし方など、普段は知ることのできないその素顔に迫った。

まずは、世界中の奇妙で不思議な風景や風習を撮影しているフォトグラファー・佐藤健寿。今回番組が同行したのは、アメリカ・ネバダ州のブラックロック砂漠で開催される世界最大級の奇妙なイベント「バーニングマン」の撮影旅だ。東京都渋谷区ほどもある広大な会場に巨大アートがいくつも展示され、世界中から8万人が集まって架空の町を作り9日間生活するという、ちょっと想像を超えたこのお祭り。砂嵐が舞うなか、自転車に乗ってカメラを構える佐藤の姿もまた、アートの一部のようにキマっている。そんな貴重な撮影旅の様子からイベントのクライマックスを捉えた見事な1枚まで、まさに『クレイジージャーニー』ならではの見応えのある内容だ。この取材旅は2019年8月に行われた。

――佐藤さんは世界中を巡る写真家ですが、コロナ禍で生活はどのように変わりましたか?

1年のうちトータルで3~4カ月は海外という生活が10年ぐらい続いていましたが、昨年2月にサウジアラビアから帰って来てから、この状況ですからね。海外に1年以上行かないのは、この20年で初めてです。自分が好きで行くわけですが、仕事でもあるので、常に追われている感覚があったんです。だからコロナ禍で強制的にそれができなくなったのは、ちょっと新鮮でした。この機会に、それまで出来なかった本作りの準備をしたり、歯医者に行ったり、いろいろ落ち着いてできるなと。思えば10年以上、人間らしいことをしていなかったので(笑)。

でも、半年たってもコロナの収束が見えなくて、さすがにどこでもいいから外に出たいなって思いましたね。それで、家でできる原稿書きをビジネスホテルに行ってやって、自分の中に無理やりアウェイ感を出したり(笑)。写真集「奇界遺産3」も無事出来上がりまして、これには『クレイジージャーニー』が同行してくれた場所もたくさん入っています。不思議なことに、今思い出すのは撮影したすごいモノ(奇界遺産)よりも、泊まったモーテルのこととかちょっとしたことなんですよね。そういう何気ない一つひとつがすごく懐かしい。もちろんコロナが収束したら、行きたいところがたくさんあります。

――今回、番組が同行した奇妙なイベント「バーニングマン」のことを教えてください。

放送を見ていただくとわかると思いますが、どんなイベントかを説明するのがすごく難しいんです。アート作品を作るクリエーターもいれば、会場でキャンプ生活を楽しむ人もいる。バーニングマンは商業的に利用されることを拒否しているので、実は取材自体がとても難しい。今回、テレビの取材許可をもらうためにスタッフが何度も粘り強く交渉して、ようやくOKになったようです。恐らく、あの広大な会場全体の雰囲気をここまでまんべんなく収めたのは初めてではないでしょうか。なので、その空気感をぜひ感じてもらいたいですね。貴重な映像です!

取材したのは一昨年で、僕自身も撮影していてすごく楽しかったし、面白い旅だったんですよ。だから今回放送できることになってうれしいです。

――バーニングマンの前にエリア51にも行かれていますね。UFOで有名になったアメリカの秘密軍事施設のエリア51は、佐藤さんが奇妙なモノを撮影するきっかけになった場所ですね。

そうです。子どもの頃、矢追純一さんのUFO特番とかを見て、何なんだろうと思ってました。アメリカ留学していた時に「何でもいいからアメリカの州を撮影しなさい」という課題が出て、ふとそのことを思い出したんです。当時サンフランシスコに住んでいたので、エリア51があるネバダ州は近いから行ってみたら、すごく面白くて。そこからですね、こういう撮影を始めたのは。“子どもの頃に気になっていたシリーズ”みたいな感じで、その翌年には南米でナスカの地上絵を撮って、その翌年にはヒマラヤには雪男がいたなと思ってネパールへ。そういう場所に行って話を聞くのも面白いし、写真を撮るのも面白い。それを続けていたら本になって、こういうテレビの仕事にもつながりました。自分がただ好きでやっていることがまさか仕事になるなんて思わなかったし、仕事になったら今度は奇妙なモノを追いかけることが後に引けなくなってしまった(笑)。それが正直なところなので、なんでこんなことが仕事になっているんだろう?がいまだにあります。

――佐藤さんの撮影旅の報告を待っている人は多いと思います。撮った作品を『クレイジージャーニー』で世の中に出すことで、メッセージしたいことはありますか?

周りからも、この番組をまた見たいとすごく言われます。僕に言われてもどうしようもないんですが・・・。自分では何かをメッセージしたいとか難しいことは別になくて、例えばエリア51がUFO特番などで取り上げられるように、僕の取材対象はマニアのものだったりするわけです。あるいは真面目なドキュメンタリー番組としても成立すると思います。それを松本人志さんのように何でもお笑いに変換してしまう人のフィルターを通してテレビで見せるって、すごく面白いなって。MCの3人(松本人志、設楽統、小池栄子)が本当に面白いので、あの方たちに報告できることがありがたいというか、贅沢なフォーマットだなと改めて思っています。だから撮影しながらたまに「これ見て、松本さんなんて言うかな」って考えることもあります。今回もバーニングマンのクライマックスの場面で、松本さんが思ってもいない反応をしてくれました!

――佐藤さんの撮影旅は、企画から撮影までどんな感じで行われるんですか?

他の人もそうだと思いますが、旅の始まりは「ここに行こうと思っています」と、企画をスタッフに伝えるところからです。番組側から提案されたものをやるなら、それは僕である必要はないので。日本からは番組ディレクターと行って、現地でコーディネーターが加わることもあります。英語圏は大丈夫ですが、中国やエチオピアの奥地などでの取材となると、現地の言葉しか通じないこともよくあるから、通訳してくれるガイドが複数入ることも珍しくないですね。現地では僕が撮りたいものを撮って、ディレクターは後ろからついてきてくれる感じなので、ほぼドキュメンタリーの撮影と同じ。ただ、今回も僕がカップラーメンを食べているところを撮影していましたが、「なんでこれを撮ってるんだろう?」と思うことは毎回あります(笑)。

――寝坊する佐藤さんの姿もたびたび。あれはどのように・・・?

特に何とも思わないです。昔からの仕事関係者は(朝が苦手なことを)知っているので。ただ、番組でそれが公になったことで、僕が遅刻するとみんなが喜ぶという謎の現象が起きてます(笑)。要は旅先で自分のペースを乱さないことを大事にしているんです。テレビの同行取材があるとどうしても朝早くなるのはわかってるんだけど、一人で旅をしていたら起こされることはないですから。ついシブシブになっちゃうんですよね。

――これまで番組が同行したなかで、思い出深い撮影旅は?

たくさんありますが、一つはアメリカの死体農場。反響もすごく大きかったです。腐臭がすごくて、生臭いとかいうレベルのものじゃなくて、もしも今ここでその匂いがしたら、間違いなく何かとんでもなくまずいことが起こってるぞと本能的に感じるような。取材が終わって4人で車に乗りましたが、匂いを消そうと3人が紙タバコを吸って、それでも消えなくて・・・。あの死体農場をまさかテレビで流せるとは思っていなかったんですよね。だいたい僕が撮影するものって、テレビ局側が隠そうとするものが多いんです。「別にそこは見せても大丈夫じゃないですか?」って言うことがよくあるんだけど、この番組はまったく逆で、「こんなに見せちゃって大丈夫ですか?」ってこっちが心配して聞いてますから。その辺の線引きがすごい!そこもいいですよね。

台湾のお葬式もシュールで印象深いです。ただ、僕らにとっては奇異に映るものも、その土地においては当たり前のことなんですよね。撮影していると、そんなふうに“普通”が揺らぐのがすごく面白い。突き詰めれば「普通ってないよな」と思うし、変な偏見はなくなります。一方で、多くの人が驚いたり、引いちゃったりするようなモノも、僕は「どこかで見たな」「あれと似てるな」って全部が相対化されていく感じがあります。だからこそ感覚がマヒしないように、自分の中で新鮮さを保つ努力は必要です。そういう意味でも、MCの松本さんはすごいなと思います。どんなものに対しても、全く違う視点から面白さを無限に掘り起こしていきますからね。

■番組概要

[タイトル]『クレイジージャーニー』ゴールデン2時間スペシャル

[放送日時]5月19日(水)よる9:00~10:57

[出演者]

MC 松本人志

設楽 統

小池栄子

[公式サイト]

[番組公式Twitter]@Crazy_Journey

*提供画像 (C)TBS