美輪明宏、声の出演に「不思議な御縁」 主題歌・さだまさし「心から応援」 被爆地長崎舞台の映画「祈り」

戦争・被爆のつめあとが色濃く残る昭和32年の長崎を舞台に、焼け落ちた浦上天主堂に残るマリア像を人知れず運び出そうとする2人の女性を描いた映画「祈り ―幻に長崎を想う刻(とき)―」が、8月13日より長崎で先行公開され、8月20日より全国公開される。このたび、本作で「マリア像の首」の声を担当した長崎県長崎市出身の美輪明宏と、主題歌「祈り」を提供したさだまさしのコメントが公開された。

美輪明宏は「出演のお話を頂いた時、不思議な御縁を感じました。と申しますのは、戦前の私の養家先が、山里町202番地で、浦上天主堂の近所だったからです。今は平和町と町名が変わっておりますが、天使様の御引き合わせだと思い、お受けさせて頂きました。多勢の心ある方々に、ぜひ御らん頂きたいと思います」と、直筆のコメントを寄せている。さだまさしは、「日本人として、長崎人としてこの作品を心から応援します」と、本作への思いを語っている。

「祈り ―幻に長崎を想う刻(とき)―」は、長崎市に生まれの劇作家・演出家である田中千禾夫(ちかお)が1959年に発表した戯曲「マリアの首-幻に長崎を想う曲-」を原作とした作品。被爆によってケロイドを持つカトリック信徒・鹿役を高島礼子が、詩集を売りながら原爆の跡地で自分を犯した憎き男を探している忍役を黒谷友香が務める。さらに、田辺誠一、金児憲史、村田雄浩、寺田農、柄本明、温水洋一らが脇を固め、美輪明宏が「マリア像」の声を担当している。「天心」「サクラ花 桜花最期の特攻」「ある町の高い煙突」などの松村克弥が監督を担当している。

【コメント全文】

■美輪明宏
「マリアの首」を演じさせて頂いた美輪明宏です。出演のお話を頂いた時、不思議な御縁を感じました。と申しますのは、戦前の私の養家先が、山里町202番地で、浦上天主堂の近所だったからです。今は平和町と町名が変わっておりますが、天使様の御引き合わせだと思い、お受けさせて頂きました。多勢の心ある方々に、ぜひ御らん頂きたいと思います。

■さだまさし
日本人として、長崎人としてこの作品を心から応援します。はじめ映画音楽の相談にお出で下さったスタッフの皆さんが偶然僕の「祈り」という歌を気に入って下さったことから、光栄にも楽曲の提供をさせていただくことになりました。この平和の祈りが世界中に届くことを強く信じます。

【作品情報】
祈り ―幻に長崎を想う刻―
2021年8月20日(金)より、シネ・リーブル池袋他全国ロードショー
2021年8月13日(金)より、ユナイテッド・シネマ長崎にて先行公開
配給:ラビットハウス/Kムーブ
©2021 Kムーブ/サクラプロジェクト

© 合同会社シングルライン