洞窟に生息する群れ、暗い赤紫色の「ウンブキ」 天然記念物に 徳之島の天城町

天城町の天然記念物に指定されたウンブキアナゴ(山田文彦さん提供)

 天城町教育委員会は、浅間湾屋の洞窟で生息が確認されているウナギ目魚類の「ウンブキアナゴ」を町の天然記念物に指定した。

 ウンは島の方言で海、フキは崖のこと。体長約50センチで暗い赤紫色。生態はよく分かっていない。2011年12月ごろ、パンフレットなどのレイアウトを手掛けるDTPデザイナーで、野生動物の写真なども撮影する山田文彦さん(54)=同町浅間=が群れを発見し、町などが希少種であることを確認した。

 指定は4月30日付。町によると、天然記念物を無断で捕獲すると3万円以下の過料が科されるという。

 山田さんは「指定の理由に観光客の乱獲があると聞いた。ウンブキの存在を島民に広く知ってもらうことで、保護活動にもつながれば」と話した。

ウンブキアナゴは浅間湾屋の洞窟で生息が確認されている(山田文彦さん提供)

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