【東京五輪】ワールドセーリングの開催確認にIOC返答なし

IOCは一体なぜ未だ〝スルー〟したままなのか…

セーリングの国際統括団体である「ワールドセーリング」が国際オリンピック委員会(IOC)に東京五輪の開催確認を行ったが返答がなく、大きな波紋を呼んでいる。

英誌「セールワールド」などによると、ワールドセーリングは東京五輪開催で得られる収入の予想分を決算に反映させるため、IOC側に分配金の見通しを含めて問い合わせた。各国際競技団体は五輪後にIOCから分配金を受け取ることになっており、小規模な団体の多くがその支給に依存しているためだ。

しかしIOCは返答を避け、ワールドセーリングからの要請にいまだ対応していないという。同誌は「これを受けて、ワールドセーリングの監査委員会は、東京五輪が開催されるというIOCからの確認を受け取るまで、また大会が100%開催されることになるまで財務諸表の承認を延期した」と報じた。

ワールドセーリングのフィル・コットン監査委員長は「東京五輪に不確実性が生じた場合、監査法人に説明する義務がある。そのため我々はIOCに連絡したが、まだ返答がない」と語った。

IOCは東京五輪の開催を強行する方針を表明しているが、五輪競技の国際団体からの問い合わせに対して開催を確約していないのは気になるところ。水面下で開催中止の動きが出始めているとの観測もあり、波紋が広がっている。

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