松井大阪市長が小中オンライン授業終了を発表 24日から対面授業再開「感染者数減っている」 

大阪市・松井市長

大阪市の松井一郎市長(57)が17日、市が独自で取り組むオンライン授業を終了し、24日から通常の対面授業に戻すと明らかにした。

緊急事態宣言が発令された先月25日以降、大阪市の小中学校では独自の学習方針を実施。小学校の生徒は1~2時間目を自宅に持ち帰ったタブレットを使ったオンライン授業やプリント学習にあて、その後、登校。3~4時間目に学習状況を確認、給食を食べて下校というスタイルをとってきた。

松井氏は「感染者が急増し、変異株が子供にどのような影響を与えるか分からなかった。病床もひっ迫しており、子供の命を大事に考え、オンライン学習を基本とする学校運営にしてきた」と説明した上で、「教育委員会から子供の重症事例は発生しておらず、感染者数も徐々に減っている。24日からの通常授業に戻したい。子供たちにとって対面授業は本来の姿で一番いい。それが可能な状況になってきた。現場の状況を考え、判断した」と通常授業に戻すと発表した。

松井氏は13日の定例会見で、オンライン授業を授業時数にカウントするよう萩生田光一文科相(57)に掛け合うと話していたが、「カリキュラムの通りの授業やっているなら、従来の対面授業のカウントをすると大臣はハッキリ言ってくれた」と説明した。

オンライン授業が多くの学校でほとんど機能しておらず、保護者だけでなく教職員からも不満の声が上がっているのは本紙既報通りだが、松井氏は「教育委員会が文科省と協議しながら、子供たちの学力格差につながらないよう対応すると聞いている」と話し、現状では夏休みを短縮するといった考えはないとの見解を示した。

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