《新型コロナ》茨城県内高齢者接種 自治体に予約電話殺到 サーバー増強、ドライブスルー 混乱防止へ工夫

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土浦市のワクチン予約コールセンター。電話がひっきりなしにかかっていた=同市内

新型コロナウイルスのワクチン接種で、茨城県内市町村の高齢者の予約受け付けが本格化している。17日は土浦市やつくば市が受け付けを開始。コールセンターには電話が殺到し、土浦市では集団接種枠が1時間で埋まったほか、医療機関も対応に追われた。つくば市は専用サイトのサーバーを3倍に増強、稲敷市は市庁舎にドライブスルー方式の臨時窓口を設けるなど、混乱防止に工夫を凝らす。予約に追われた高齢者からは「ワクチンを増やして」「電話がつながらない」と困惑の声も出た。

■土浦
土浦市は、混雑を避けるため予約を年齢別に分け、80歳以上は同日午前9時から電話とネットで受け付けた。集団接種受け付けの10回線には電話が集中し、用意した306人分の予約が1時間で埋まった。その後も電話は鳴りやまず、個別医療機関での予約を促したり、キャンセル待ちの希望を取ったりしていた。

市内に約70ある医療機関でも3500人分の予約受け付けを始めた。同市大町の淀縄医院では、来院者用の特別窓口を設け60人分の予約が埋まった。担当者は「キャンセルが出ないよう接種していきたい」と話した。

市民からはさまざまな声が聞かれた。女性(88)は電話がつながらず、タクシーで病院に駆け付け、「何とか予約できた。一安心」とほっとしていた。市の窓口を訪れた70代男性は「予約枠が少ない。ワクチンの量を増やして早く対応して」と苦言を呈した。

市によると、窓口は午前中に5人が訪れ、大きな混乱はなかった。「計画的に行うので市民には慌てず対応してほしい」と訴えた。

■稲敷
稲敷市では17日、電話やネットに申し込みが集中。庁舎内でも相談や予約を受けた。開庁前から30人ほどが並び、午前5時半から待っていた人もいたという。混雑緩和のため、市庁舎駐車場にドライブスルーの予約窓口を18カ所設置。車越しに予約方法を伝え、予約を入れていた。

臨時窓口には900人以上の市民が訪れた。男性(84)は「30分以上電話したがつながらず、ネット予約もできない。息子も仕事でいないので困って来た」。冨岡義範さん(74)は「ワクチンを打ったら、感染状況に注意して旅に行きたい」と語った。

■つくば
つくば市は65歳以上を対象に、午前9時から電話予約を始めた。約100医療機関で24日から個別接種するのを前に、電話とネットで50医療機関分の予約を受けた。

市ワクチン接種対策室によると、電話がつながりにくい状態も出た。ネット予約は、対象(4万7千人)の3倍が接続しても影響ないようサーバー容量を増強。市の担当者は「スムーズにいった。電話と合わせ1日1万人ほど受けられた」と自信をのぞかせた。

■知事「一般枠で」
新型コロナウイルスのワクチンを全国の首長が住民に先行し相次いで接種していた問題で、大井川和彦知事は17日、臨時記者会見で「無駄にするくらいなら接種するべき」との見解を述べた。知事自らの接種時期に関しては「予定はない。(65歳未満の)一般の方の接種が始まってから」と話した。

知事は、首長が先行接種することに対し「ルールは必要かもしれない」と前置きした上で、「大事なのは集団免疫をいかに早くつくるかということ。ワクチンを無駄にしないということを優先させるべき」と述べた。