東洋刃物、中国に子会社 EVやスマホ向け機械刃物を生産へ

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東洋刃物富谷工場=富谷市

 東洋刃物(宮城県富谷市)は、中国・杭州に電気自動車(EV)やスマートフォン向けの情報産業用刃物を生産する子会社を8月に設立する。資本・業務提携するフェローテックホールディングス(東京)の工場や人材を活用し、海外での生産、販売力の強化を図る。
 14日に発表した。子会社の名称は「杭州東洋精密刀具有限公司(予定)」。東洋刃物が資本金2億2100万円の全額を出資し、清野芳彰社長が董事長(会長)を兼務する。生産開始は2022年1月。当初の従業員数は7人程度で、24年には30人程度に増やす。
 新会社の工場はフェロー社子会社から生産拠点の約800平方メートルを賃貸借し、設立時従業員として人材も受け入れる。EVやスマホ向けのリチウムイオン電池を構成するアルミ箔(はく)、銅箔、食品や医薬品の包装資材となる高機能フィルムをカットする工業用機械刃物を、月に2万点程度生産する能力があるという。

 東洋刃物は14日、フェロー社との提携や新型コロナウイルスの影響を盛り込んだ20~22年度の中期経営計画の見直しも公表。新会社の役割を「フェロー社とのシナジー効果を目指した事業を展開し、環境に配慮した社会の変革に貢献する」と位置付けた。23年3月期の業績指標のうち当期純利益は3億1000万円とし、当初計画から7000万円上方修正した。
 清野社長は「EV市場は日本よりも中国の方がはるかに動いている。国内で待っていてはEV需要はつかめない。中国経済は市場が大きい。小さく生んで大きく育てる」と海外での収益力向上へ意欲を語った。