WBAスーパー&IBF世界バンタム級統一王者の井上尚弥(28=大橋)が王者のエキスを注入中だ。
IBF1位のマイケル・ダスマリナス(28=フィリピン)戦(6月19日=日本時間同20日、米ネバダ州ラスベガス)に向け、スパーリングなどで順調な調整を続ける井上。そのパートナーを務めている一人が、同10日にプロ4戦目を迎える3戦3勝3KOのホープ・木村蓮太朗(23=駿河男児)だ。
自身のツイッターで「緊張感すごくあって興奮しました 吸収しまくります」とコメントした木村はアマ3冠を誇るエリート。昨年7月のプロデビュー後も契約体重60・0キロ(ライト級相当)や同58・0キロ(スーパーフェザー級相当)で勝利を重ねてきた。
木村の次戦はフェザー級での試合となるため「(井上との階級差は)今は2階級もないくらい」としつつ、スパーでは「びっくりしたのがジャブの踏み込みがめちゃくちゃ速い。アマの時も国際大会で五輪に出ている海外の選手とも対戦したが、比較しても踏み込み、そしてジャブがあそこまで威力がある人は初めて」と舌を巻まいた。
だが「尚弥さんは至近距離でも遠い距離でも、どのパンチでもカウンターを合わせられる。そこを少しでも吸収したい。ビビらず自分のスタイルを崩すことなくやれば吸収できるはず」と〝モンスター〟のエキスを吸収するつもりだ。
井上からのアドバイスは「試合前じゃなかったら聞きたいんですが、今は練習の邪魔にならないようにしています」と大事な時期だけに自重しているようだが「アドバイスはカウンターを合わせてもらっていること。カウンター技術、デフェンス技術を肌で感じさせてもらっているんでそれがアドバイスと思っている。レベルアップできていると感じている」と意外な形で〝金言〟を受けていると語った。
最後に「井上さんと同時期にプロでできていることが幸せ。日本人ボクサーがみんな背中を見ていると思う」と雄姿を披露し続けることを期待した。