【サウスカロライナ州キアワアイランド18日(日本時間19日)発】ゴルフの男子メジャー「全米プロ選手権」(20日開幕、キアワアイランド・オーシャンC=パー72)を前に「マスターズ」王者の松山英樹(29=LEXUS)が公式会見を行い、メジャー連覇に対する意気込みを語る一方で、東京五輪への複雑な思いを口にした。
祭典制覇から1か月が過ぎ、メジャー王者として参戦する今大会は「ギャラリーの方に名前を呼んでもらい、マスターズチャンピオンと言われるのはやはりうれしい」と今までと違った気持ちで臨んでいる。
舞台は歴代メジャー大会最長の7876ヤードというモンスターコース。しかも海辺の立地のため、風向きや風の強弱によってクラブ選択も変わってくる。「13番までと14番からの風向きで全然難易度が違う」と警戒する。それでも「マネジメントをしっかりできれば、いいプレーはできるんじゃないかと思う。少しずつ良くなっているので期待したいと思う」と攻略に自信を見せた。
偉業達成後は日本に帰国したこともあり、米メディアの興味は日本のコロナ禍の状況に集中。自主隔離の状況などを聞かれた後に、中止論が高まっている東京五輪について「自分の国でプレーしたいか」という質問も受けた。
これについては慎重に言葉を選びながら「今、日本の状況をニュースで見る限り、良くないですし、医療関係の人のことを考えるとやるべきではないのかなと。僕はゴルフで、五輪は大事だけど、それ以上にメジャーというのが大事。でも五輪に懸けている他のスポーツの人たちのことを考えると、やってほしい。そこは複雑な気持ち」と語るにとどめた。