米倉涼子「ドクターX」10年目に新シリーズが決定。「みんなで力を合わせて前作を超えていきたい」

テレビ朝日系では10月クールに「ドクターX~外科医・大門未知子~」(木曜午後9:00、開始日未定)がスタートすることが分かった。シリーズ誕生10年目となる節目に、主演・米倉涼子演じる異色・孤高・反骨の天才外科医・大門未知子が、この秋、2年ぶりに復活する。

本シリーズは、群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、専門医のライセンスとたたき上げのスキルだけを武器に「いたしません」「私、失敗しないので」という名セリフでおなじみの未知子が、病院組織で数々の騒動を巻き起こしながらも、外科医の本質である手術や治療を成し遂げるため、一切の妥協を許さず突き進む姿を描いた医療ドラマ。2012年の誕生以来、全シリーズの平均視聴率20%超えの快挙を達成し、橋田賞や向田邦子賞をはじめとするそうそうたる各賞も総なめ。長きにわたり、名実ともに国民的人気シリーズとしての地位を確立し続けてきた。

もちろん最新シリーズにも、未知子が所属する「神原名医紹介所」の仲間、城之内博美役を演じる内田有紀や、神原晶役の岸部一徳をはじめ、縦社会の医局で“御意軍団”を形成する外科医・海老名敬役の遠藤憲一、加地秀樹役の勝村政信、原守役の鈴木浩介、さらに前作ラストで東帝大学病院の院長の座を奪われた蛭間重勝役の西田敏行ら、唯一無二の個性と実力を誇る常連メンバーが再結集する。

新シリーズへ向けて、米倉は「『ドクターX』が始まると最初に聞いたのは、初めてブロードウェイでミュージカル『CHICAGO』に出演するため、ニューヨークに滞在していた時だったんです。そのタイミングを含めて考えると、この10年は自分自身の歴史をものすごく振り返られる時間。まさか大門未知子という1人の女性の歴史が10年続くなんて…! 私の人生設計になかったことなので、ありがたい限りです」と感謝とともに振り返り、「それこそ最初は、大門未知子がどういう存在なのか、私にも全然分からなかったんです。でも『未知子はスッキリしてるよね。失敗しないよね』というイメージを、みんなで築き上げていき、この10年で視聴者の皆さんの中にも浸透していって…。そう考えると、この10年は未知子を演じる上での“起承転結”でもあったんだと思います。今回も未知子をしっかり演じきるために、今は最新シーズンに向けてエネルギーを蓄えているところです。楽しみにしててください!!」と意欲を見せる。

また、シリーズを通して自身が影響を受けたことについて「お医者さんと会える連載が始まるなど、仕事の幅も広がりましたし、街中でも米倉涼子ではなく『大門未知子』と呼ばれるようになって…。影響はすごく大きいですね! 中でも大きい収穫は『ドクターX』ファミリーのみんなと一緒にいることで得られた“仲間意識”。もちろん私だけでなく、みんなも『絶対に前作を超えるものを作りたい!』と思っているはずなので、楽しいだけじゃなくプレッシャーもあります。でも、みんなで力を合わせて超えていきたいなって、今回も思っています」と語った。

そして、昨年スピンオフである「ドクターY」に出演して以来2年ぶりとなり、その心境の変化に関して「実は『ドクターY』の時、撮影があまりに楽しすぎて、未知子がちょっとハイパーになりすぎちゃったなって、反省したんです(笑)。よくよく考えたら、『ドクターX』第1シリーズの未知子って、もっと無口で、今より落ち着きがあったんですよね。セリフも昔は少なくて、基本的に口を開けば『私、失敗しないので』と『いたしません』。それがインパクトにつながって、大門未知子のイメージが定着したと思うんです。だから、今回の最新シリーズでは原点に戻って、少し落ち着きを取り戻したいな、と。この10年の経験を経て、もっと自信を持って、大人になって帰ってきた未知子でありたいな、と思っています」と原点回帰の心境を明かした。

さらに、昨年独立して頭がフル稼働の中での第7シリーズがスタートすることには「セリフ、覚えられるかな?(笑)。オペのシーンも視力が最近落ちたので、手元がちゃんと見えるか心配!(笑)。でも、コロナ禍でおうち時間が増え、『ドクターX』を動画配信などで見返してくださった方もたくさんいらっしゃったようで、『面白かったです』と言ってもらえて、すごくうれしかったんです。今回は見てくださっている方々同様、私たち『ドクターX』ファミリーのみんなが『ぜひもう一度やりたい』と願い、実現した最新シリーズ。そのパワーが皆さんに届いたらいいな、と思います」と喜びと真摯(しんし)な思いを伝える。

第7シリーズの舞台は、100年に一度のパンデミックによって世界中で医療崩壊が起こる中、新局面を迎えた日本最高峰の大学病院・東帝大学病院。東帝大は今や感染治療と内科を最優先し、不要不急の外科手術は延期する方針を採用し、かつて花形だった外科は別棟の分院へ追いやられ、メスを使わない「ケミカルサージェリー」を推進する内科が台頭の兆しを見せていた。そんな感染危機と新たな権力が渦巻く東帝大に舞い戻った未知子は、まるで戦場のように疲弊しきった医療現場でもひるむことなく、確実に目の前の命を救うべくまい進する。果たして未知子はこの2年、どこで何をしていたのか? そして、彼女の前に立ちはだかる“新たな敵”とは?

どんなに困難で苦しい状況の中でも、決して止まることなく自由に自分の行くべき道を突き進んでいく未知子。彼女のたくましくも美しい信念に満ちた生きざまが、現在の社会状況の中で迷い行き詰まっている世の人々に爽快感とパワーを放つ新シリーズに期待が高まる。

ドラマを手掛ける内山聖子エグゼクティブプロデューサーも「緊張感、閉塞感が続き、医療現場も大変な時代です。だからこそスタッフ・キャスト一同、大門未知子に会いたいと思いました。肩の力を抜いて、ひととき一緒に笑ったり泣いたりの時間を過ごしましょう。今回も力強くて痛快です! 全身全霊を懸けて面白い『ドクターX』にします。お楽しみに!」と宣言。視聴者にメッセージを寄せている。

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