新潟市西区で空き家活用の「テラオノアキヤ」が進行中、子どもの遊び場として6月プレオープン

空き家の活用が進められている物件

新潟県新潟市西区寺尾で、築50年の空き家を活用したプロジェクト「テラオノアキヤ(仮)」が進められている。子どもの遊び場や大人の社交場として検討し、6月のプレオープンを目指している。社会問題化する空き家の活用法として注目されそうだ。

このプロジェクトを進めるのは、新潟市西区寺尾で新築住宅やリフォームを手掛ける有限会社ユー・ハウス工業の取締役も務める五十嵐直樹さん。「建築業界に携わるなかで、空き家が年々増えていくのがもったいないと思っていた」と、修繕すれば使える古い家屋の活用について、問題意識や使命感を持っていたという。

また、3人の子どもを持つ父親として「子どもがのびのびと遊べる場があればよいなと考えていた」と語る。様々な世代の子がいて多様性が生まれることで子どもの成長にもつながると見ている。

テラオノアキヤの整備を進める五十嵐直樹さん

物件は1970年に建築された築51年の建物で土地は100坪ある。前面が車が通れない砂利道で敷地内に入るのは10段ほどの階段を上らないといけないという不利な条件だ。ただ、寺尾駅から徒歩10分、バス停も近い場所にあり、車が入ってこないため子どもにとっては安心して遊べる場所。

元々300万円ほどだった価格が150万円という破格の金額に下がったこともあり、五十嵐さんが活用のために契約。庭の植物が生い茂り建物も老朽化していたため、五十嵐さんや支援者らで修繕。庭には滑り台やボルダリングができる遊具も設置し、4月には希望者を募ってフローリングを貼るイベントも行った。

庭に設置された遊具

当初は最低限の修繕をして6月にプレオープンの予定。今後は子どもの遊び場のほか大人の社交場、安価で商用利用ができるレンタルスペースやコワーキングスペースとしての活用を検討している。子どもが交流する場としてだけでなく親たちが交流できる場としても想定し、様々な活用方法を探っていく。

五十嵐さんは「来てもらう人との話の中で活用方法を一緒に考えていきたい」と話す。一般の利用料は低価格で、事業用は用途に応じて決める方針で、利用料は改装費に使って施設を充実させていく。

詳細や利用については、テラオノアキヤのFacebookページから確認、連絡ができる。

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