【RQインタビュー】憧れだった舞台に……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること

 2021年もスーパー耐久シリーズ Powed by Honkookを中心に活動するレースクイーンユニット『D’stationフレッシュエンジェルズ』。

 サーキットではレースクイーンとしてD’station Racingを応援する一方、スーパー耐久シリーズの公式イメージガールも務め、スタート前のセレモニーや表彰式でのアシスタントなども担当。さらにイベント広場では、公式ステージでライブイベントも行うなど、幅広く活躍している。

 フレッシュエンジェルズは今年で10周年目を迎えた。今では多くのレースクイーンが「いつかはなってみたい!」と憧れる“名門レースクイーンユニット”として知られており、加入2年目となる引地裕美さんもフレッシュエンジェルズに憧れを持ったひとりだ。

 引地さんは、これまでエヴァンゲリオンレーシングレースクイーンや、ドリフトエンジェルスなど、人気レースクイーンユニットで活動してきた経験を持ち、フレッシュエンジェルズと同じくサーキットでの歌って踊るステージイベントも行ってきた。

 自分たちのステージで、最大限のパフォーマンスを発揮する一方、別のステージで“カッコいい歌とダンス”を披露しているフレッシュエンジェルズの姿を見ていたという。

「ドリエン(ドリフトエンジェルス)の時はアイドルではあるんですけど、漫才とか一発芸をしたりとか面白いことをしていることが多かったです(笑)」

「フレエンはステージでガッツリと歌って踊って……という感じで、ステージMCも曲の紹介やDVDの紹介をしています。なので、“ザ・アイドル”という感じですね」

「隣でステージをやっていたフレエンは……ダンスがすごく上手で、どの曲でも常にピシッとカッコよく決められるところがあるような曲とか、メンバーが揃っているな、という印象でした。すごくキラキラしていて『素敵だな!』『カッコいいな!』と思って見ていました」

「だから最初は羨ましくて、憧れるけど『あんなふうに私はできない!』とも、同時に思っていました」

 フレエンへの憧れを抱きつつも、自分が“フレエンらしいカッコよさ”をステージで披露できるのか……。フレッシュエンジェルズのメンバーに選ばれた時は、不安もあったという引地さんだが、今度は自分がみんなにフレエンの魅力を伝える番だと思い、日頃から努力したという。

「メンバーとして加えてもらってからは、歌って踊っている時は“カッコよく”というのを意識しています。でも、それが必死な感じが出ないように、アイドルとしてみんなに笑顔を振りまきながらということも心がけています」

「やっぱり、フレエンはみんなの憧れですからね。みんながなりたいと思っています。ステージを見れば、いつもカッコいい。だから、それに恥じぬように、イメージを崩さないように心がけていました」

「私が(フレエンに)なったときに『やっぱりフレエンっていいな!』と思ってもらえるようなステージを作れるように頑張っています」

スーパー耐久第2戦スポーツランドSUGOで2021年の初ライブを行ったフレッシュエンジェルズ

 レースクイーンユニットであるフレッシュエンジェルズ。サーキットでの活動は、もちろんステージだけではない。

 レースクイーンとしてドライバーに傘を差し、ピットビューイングなどではファンの撮影対応、レースクイーンの撮影取材対応など、さまざまな仕事があるのだが、シチュエーションによって意識することを変えるといった“切り替え”はしていないという。

「フレエンはスーパー耐久シリーズのイメージガールを務めさせていただいています。コロナ禍なので、他のチームだとサーキットに行けるレースクイーンの人数が制限されるのですけど、フレエンは6人全員が毎戦出させてもらっています」

「スタートでは毎戦いちばん前でカウントダウンを一緒にやらせてもらうなど、他のチームのレースクイーンよりも、いろいろなことを経験させてもらっています」

「でも、ピットビューイングがあるとダンスのコスチュームから正規のレースクイーンコスチュームに着替えて、そこからステージに備えてダンスコスに着替えてとか……めちゃくちゃ大変な時もあります」

「だから『ちょっと待って!まだ準備できてない!』とか『アクセサリーがついてない!』とか言いながらみんなでバタバタしています。アクセサリーとかの最終チェックもお互いで確認し合って『大丈夫!』って言いながら、ステージに向かったりしていますね(笑)」

「レースクイーンとしての業務の時はシャキッとしている感じなんですけど、ステージになるとアイドルとしてカッコよくやっています。その中で切り替えというのはあまりなくて……とにかく楽しいですね。たくさん(人前に)出られるのは嬉しいし、ありがたいなと思います!」

“UMine”としてアーティスト活動を行う引地裕美さん

 引地さんは、レースクイーンの活動以外に、ソロでアーティスト活動も行っているが、今のフレッシュエンジェルスの活動で得られた経験が、サーキット以外の自身の活動で大いに役立っている部分もあるという。

「ステージでファンの人に“伝える”という部分ですね。(ソロ活動では)自分だけが立って、声だけで伝えるので、笑顔を絶やさないようにするとか、逆にカッコいい歌詞の時には表情を変えるとか、そういった部分はフレエンのステージでも活かされていますね」

「でも、フレエンって(ステージのトークなどで)めちゃくちゃ喋るんですよね。事前におおまかな流れは伝えてもらうんですけど、それを誰が何を言うかは事前に打ち合わせしますけど、やっぱりアドリブでも喋ったりすることが多いです。そこはフレエンに入ってすごく鍛えられましたし、ソロ活動でも役立っています」

「あと、私がソロでライブをすると、元々はライブが好きで来てくださった方が、フレエンのライブできてくれたりとか、あとはサーキットで普段はフレエンを応援してくれている方が、ソロのライブに来てくれることがあります。ファンの方がどっちも楽しんでくれているのは、良いなと思いますね」

「サーキットに来ようと思っても、一般の方だとなかなか踏み込みづらい部分があると思います。まず私のライブが好きな人が、フレエンの都内のライブに来てくれるようになって、そこからサーキットに行ってみようかなと思ってくれる人がいて……それはすごく嬉しいです!」

 2021年のスーパー耐久は早くも2戦が終了し、残すところ4戦のみとなった。現在もコロナ禍の影響で、レース観戦やレースクイーンとの交流の部分では様々な制限がかかっているが、その中でもサーキットでしか経験できない一瞬一瞬を大切にして期待と、引地さんは語る。

「ファンの方と触れ合えるのも、サーキットでの楽しみというか良いところのひとつだったんですけど、今はコロナの影響でそれがなかなかできなくなっています」

「今はマスク着用が必須になっていますけど、サーキットで撮ってもらえる写真は素敵なものが多くて、私たちも嬉しいなと感じています。ピットビューイングがあるレースでは、少しもたくさん撮ってもらえると嬉しいですね」

「あとスーパー耐久ではスタート前のカウントダウンボードを持たせてもらうこともあります。それってイメージガールでしかできないことです。そのシーンもファンの皆さんには目に焼き付けて欲しです」

「フレエンのライブは都内でも行われたりしますが、サーキットのライブは屋外なので、それはそれで違った楽しさがあります。特に今年は全戦行えるわけではないので、本当に1回1回が貴重だなと思ってやっています。私たちも頑張るので、ぜひたくさん来てくれたら嬉しいです!」

 5月21日~23日には、スーパー耐久シリーズの中で一番盛り上がる富士24時間レースが開催される予定だ。フレッシュエンジェルズは、イベントステージで、ナイトライブを含む3回のライブステージが予定されている。レースはもちろんのことだが、彼女たちの活躍も見逃せない。

D’stationフレッシュエンジェルズ/引地裕美
ステージでパフォーマンスする引地裕美さん

© 株式会社三栄