大相撲夏場所11日目(19日、東京・両国国技館)、大関に復帰した照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)がまさかの初黒星だ。
幕内妙義龍(34=境川)との一番は巻き替えられてもろ差しを許すと、左の小手投げで裏返した。ところが、その際に右で相手のまげをつかんだとして物言いがつき、協議の結果、照ノ富士の反則となった。取組後は取材に応じることなく国技館を後にした。
一方、土俵下で審判長を務めた師匠の伊勢ヶ浜親方(60=元横綱旭富士)は「前に出ないとダメ。立ち合い左のまわしに手がかかったけど切られた。前に出ていれば切られることはない」と指摘。それでも、ここまで10勝1敗と圧倒的な強さを見せており「大関の役割は果たしている。これから1番でも2番でも勝ってくれたらいい」と期待を寄せた。
この日、大関貴景勝(24=常盤山)と幕内遠藤(30=追手風)が2敗を死守。照ノ富士にとっては1差に迫られた形だが、このまま逃げ切ることはできるのか。Vレースは〝最終コーナー〟を迎えようとしている。