【サッカー】サウジアラビアによるW杯隔年開催案を海外メディアが批判

FIFAインファンティーノ会長(ロイター)

サウジアラビアサッカー連盟(SAFF)が提案したW杯隔年開催案の裏にある〝蜜月関係〟を海外メディアが痛烈に批判した。

国際サッカー連盟(FIFA)の年次総会が21日に開催されるのを前に、SAFFは男女W杯を2年に1度開催する案を検討するように求めた。「隔年でW杯を開催した場合にどうなるか、実現が可能であるかの調査を行うべきだ」とFIFAに対して提案し、総会で議論される運びになった。

W杯を現行の4年に1度から半分の周期で開催するという仰天プランは以前から持ち上がっていたが、正式にFIFA総会の場で議論が行われることになり大きな波紋を呼んでいる。

オーストラリアのテレビ局「SBS」は「2年ごとにW杯を開催するというサウジアラビアの馬鹿げた提案は、大会が自己崩壊する傾向をさらに強くする」と批判。その理由として「一体どうやってFIFAは2年の間に予選プロセスを調整するのか。また、世界のサッカー選手たちが動けなくなるまで一定のレベルでノンストップでプレーするように求めることで、選手を地獄のように搾取し続けるのか」とスケジュール面や選手への負担を考慮すれば実現は不可能と断じた。

荒唐無稽とも思えるプランの議論が進められることになった背景として同局は「今回はFIFAのジャンニ・インファンティーノ会長がサウジの支配者、とりわけムハンマド・ビンサルマン皇太子と密接な関係を持っている」と両者のただならぬ関係を指摘。「そのため、その案はより真実味のあるものであり、単なる提案以上のものになる可能性がある」とサウジ側の提案が実現することもありえると分析した。

ズブズブの関係を背景に、W杯に大きな変革がもたらされるかもしれない。

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