<レスリング>情熱の結集でレスリング部が存続…米国スタンフォード大学が11のスポーツ部の廃部撤回を発表

 

11の運動部の継続を発表したスタンフォード大学ホームページ

 コロナ禍による財政難を理由に、レスリング部を含む11のスポーツクラブの廃部を決めた米国カリフォルニア州のスタンフォード大学は5月18日、資金調達の可能性が高まり、11のクラブの継続を決めたことを発表した(関連記事)。

 マルク・テッシーラビグン学長を含めた同大学の経営陣は「構造的な財政難に直面していることは確かだが、部を存続するための活動が、11のクラブが存続する新たな道をつくりました」と発表。卒業生を中心に多くの寄付を集めるなど、存続に向けての熱い努力の結果との声明を出した。

 レスリング部では、米国在住の八田忠朗氏の長男で同大学卒業のロバート・イチロー・ハッタ氏(日本名・八田一朗)を中心に、クラウド・ファンディングによる寄付で1250万ドル(13億5000万円)以上を集め、部の存続を求めた。

 2013年に全世界のレスリング界が一致団結してオリンピック競技としてのレスリングを守ったことに続き、携わっている人たちの力の結集が、レスリング部を守った。

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