報道機関責めるのは見苦しい責任転嫁と枝野代表

 立憲民主党の枝野幸男代表は19日の記者会見で、新型コロナウイルス感染症のワクチン大規模接種予約システムに虚偽番号で予約できる欠陥のあることを確認して報じた朝日新聞出版と毎日新聞に岸信夫防衛大臣が抗議するとしたことについて「問題点を報道機関が調査報道的に確認をし、報道するのは当然のことで。(なのに)報道機関を責める。しかも欠陥と言われて仕方のないシステムを作った当事者が言うのは見苦しい責任転嫁だ」と批判した。

 岸大臣は18日の記者会見で「予約システムにおいて不正な手段による虚偽予約を完全に防止するためには市区町村が管理する接種券番号を含む個人情報をあらかじめ防衛省が把握し、入力される予約情報と照合する必要がある。このようなシステムを短期間で実現するのは困難であり、何より、接種対象となる全国民の個人情報を防衛省が把握することは適切ではないと考え、採用しないこととした」とシステム構築に時間を要するとともに、個人情報保護の観点からシステムを採用しなかった、と説明した。

 その一方で「例えば市区町村コード等については真正な情報であることが確認できるように、対応可能な範囲でのシステム改修を実施する予定」で、改善する考えを述べた。

 そうした対応が迅速にできるのであれば、システムスタート当初から対応すべきで、菅義偉総理が岸大臣に指示し、東京、大阪に大規模接種センターを24日までに開設するよう急がせたばかりに起こった問題といえる。架空番号での予約を撥ねる最低限のシステム構築をしてスタートすべきだった。報道機関に抗議するより、謙虚に改善表明すべきだとの声が多く聞かれている。(編集担当:森高龍二)

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