愛知県知事リコールに4人逮捕で全容解明に期待

 「愛知トリエンナーレ」が発端とみられる愛知県の大村秀章知事に対するリコール運動に絡み、署名偽造に関与した「署名偽造罪」容疑で愛知県警は19日、署名活動団体「愛知100万人リコールの会」の事務局長、田中孝博容疑者(元愛知県議)とその妻・なおみ容疑者、次男の雅人容疑者、事務局会計担当の渡辺美智代容疑者の4人を逮捕した。

 田中容疑者らが広告関連会社を通して佐賀市内でアルバイトを雇い、署名を代筆させた疑い。県選管はリコール運動で提出された署名(43万5334人分)のうち、8割を超える約36万2000人分について無効と判断した。署名の中には死亡している人の名前もあった。

 大村知事は「犯罪行為そのもので、民主主義を壊す暴挙と言わざるを得ない」と今回の事件を深く憂慮した。また捜査当局に対して全容解明と関係者への厳正な処断を求めた。

 

 今回の事件は「愛知トリエンナーレ」に端を発し、金銭でバイトを雇い、署名偽造してまで大村知事を解職させようとした異常なものだけに、愛知県民にとどまらず、全国的に注目が集まっており、捜査当局による事件の背景を含む全容の解明が期待されている。(編集担当:森高龍二)

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