NAPAC富士SUPER TEC 24時間レース開幕。ORC ROOKIE Corolla H2 conceptが実戦へ

 5月20日、専有走行が始まったスーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook第3戦NAPAC富士SUPER TEC 24時間レース。10時20分にスタートした専有走行1回目で、いよいよ水素エンジンを搭載した注目の一台、ORC ROOKIE Corolla H2 conceptが“実戦デビュー”を果たした。

 2021年は開幕2戦でORC ROOKIE Racing GR SUPRAとORC ROOKIE Racing GR YARISを走らせてきたROOKIE Racing。そんなチームとTOYOTA GAZOO Racingが第3戦富士SUPER TEC 24時間から投入するのが、世界中の注目を浴びる水素エンジンを搭載したカローラ・スポーツ、『ORC ROOKIE Corolla H2 concept』だ。

 すでに4月28日の公式テストで登場した際から多くの注目を集めているORC ROOKIE Corolla H2 concept。その際はカラーリングがされておらず白いボディだったが、この日はブルーとイエロー、ホワイトの迷彩を主体としたROOKIE Racingカラーに。これまでのROOKIE Racingの車両とは異なり、ボンネットやサイドに大きく『TOYOTA GAZOO Racing』と入れられていることから関与の度合いが分かるが、この日は10時20分からの専有走行でさっそくコースインした。

 この専有走行では佐々木雅弘がステアリングを握りコースインし、モリゾウもさっそくドライブしている。今回は井口卓人/佐々木/モリゾウ/松井孝允/石浦宏明/小林可夢偉という6名での参戦で、石浦や可夢偉がモリゾウとともにコースイン時からピットレーンで熱心に車両を観るシーンがみられた。

 午前の専有走行ではトラブルもあったようだが、雨が降り出しウエットコンディションとなった14時50分からの専有走行2回目では修復を終え、井口卓人から松井孝允へと交代、佐々木、モリゾウも走行している。ドライコンディションでのスピードは、やはりST-5クラスよりやや速い程度だ。

 また公式テスト同様、今回もパドックの最もTGRコーナー寄りの部分に水素ステーションが設けられている。ORC ROOKIE Corolla H2 conceptはピットイン後、この水素ステーションに入りチャージを行った後、ふたたびピットレーンに戻りコースインしていく。スタンドからも見える位置なので、チャージするシーンはレース中一度は観ておきたいところだろう。

 そして今回、ORC ROOKIE Corolla H2 conceptはモータースポーツ界を超えて自動車業界全体の注目を集めている。聞けばモータースポーツ媒体のみならず、自動車誌や経済誌/紙、一般紙など非常に多くの取材申込があるようで、テレビ局も多数。地上波でもキー局すべての取材があるとのこと。今回のNAPAC富士SUPER TEC 24時間レースは、スーパー耐久史上最大の露出になるかもしれない。

 走行2日目となる5月21日は荒天が予想されているものの、土日の決勝日はドライでのレースが楽しめそうなNAPAC富士SUPER TEC 24時間レースは、近年最大の注目を集めることになりそうだ。

ORC ROOKIE Corolla H2 concept
ORC ROOKIE Corolla H2 concept
ORC ROOKIE Corolla H2 concept
ORC ROOKIE Corolla H2 concept
ORC ROOKIE Corolla H2 conceptを見つめるモリゾウと小林可夢偉
水素ステーションの様子。写真手前側から入ったORC ROOKIE Corolla H2 conceptはトレーラーを回り込み水素をチャージ。ふたたびピットレーンに戻る。
ORC ROOKIE Corolla H2 conceptの写真を撮る井口卓人と松井孝允

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