離脱者禍のソフトバンク救援陣に不安材料 交流戦は誰が穴を埋めるか

工藤監督は離脱者禍をどう乗り切るか

チームのピンチをチャンスに変えて若手が台頭できるか。2年ぶりの交流戦が25日からスタート。12球団ダントツの8度の交流戦Vを誇るソフトバンクは主力を多数欠く状態でセ・リーグとの戦いに突入する。

エース・千賀が離脱中。さらにはモイネロが母国・キューバの代表戦に出場するために交流戦を前にチームを離れる。左ヒジの炎症で離脱している守護神・森はこれからブルペン投球を始める段階。先発は東浜が復帰するなど好材料もあるが、何より救援陣は大きな不安材料だ。

もっとも、交流戦は例年チームに離脱者が多い時期。それでも若手やスーパーサブが穴埋めして、工藤政権下では2018年を除きVを飾ってきた。豊富な選手層の中でチャンスが回ってくる期間となっており、かねて球団フロントも「若手が力をつけてくれることになり良かった」と振り返ってきた。今年は野手でも助っ人がバレンティンだけになる。

工藤監督も緊急事態となるリリーフ陣に関して若手の成長に期待している。現時点では9回を岩崎に任せて、7回や8回は1イニングごとに左右などでバックアップも作り、複数投手の投入も辞さず乗り切るつもり。その上で「ただ、より責任感のあるところで投げることにやりがいを感じてやってほしい。彼らの成長にもいい経験にもつながる。いい実績を残してくれれば、また起用法も変わるのかなと思う」と話した。

禍中の救援陣では柱として期待される津森、泉の本格化はもちろん、板東、杉山、田浦らの覚醒にもつながるか。

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