「中国ウイルス」呼ばわりで25億円賠償請求! トランプ米前大統領が中国系市民団体に訴えられた

トランプ前大統領

新型コロナウイルスを「中国ウイルス」と呼んだドナルド・トランプ米前大統領が中国系市民団体に訴えられた。

米ニュースサイト「TMZ」によると、提訴したのは「中国系アメリカ人公民権連合」という団体。

トランプ氏が任期中、同ウイルスを「中国ウイルス」や「武漢ウイルス」「カンフー」などと呼んだことで中国系市民は精神的苦痛を受け、ひいてはアジア系への差別や暴力を助長したと主張している。

原告はまた、新型ウイルスの起源が特定できていない段階で〝中国製〟と決めつけ、「中国ウイルス」などと差別的な呼び方をしたことは許容できないと批判。「中国ウイルス」などという呼称はトランプ氏が支持者受けを狙ったものだとした。

訴状によると、同団体はトランプ氏が米国内に住むアジア・太平洋諸島系米国人1人当たり1ドルの賠償を要求。TMZは合計で約2290万ドル(約25億円)に上るとしている。

トランプ氏は在職中だった昨年、米国でも新型コロナによる感染が爆発的に拡大すると、9月の国連総会では「この疫病を世界にもたらした中国に責任を負わせなければならない」と糾弾。

「世界は『中国ウイルス』との厳しい闘いを繰り広げた」などと中国を名指し、対決姿勢を明確にした。

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