<高校生薬物調査>誘われた経験187人「ある」 購入サイト「見た」3.3%

 沖縄県教育委員会が2020年に実施した「大麻等薬物に関するアンケート」で、薬物使用の勧誘を受けた経験が「ある」と答えた県立高校生は1.3%(187人)だった。自由記述の意見などからは、薬物を“新しいアイテム”と捉える声もあり、識者は「薬物以上にその子を助け、信頼を寄せられる大人や伴走者、薬物について自由に話し合う場が必要」と指摘した。調査結果の一部を紹介する。

 同アンケートは、19年に高校生を含む少年10人が大麻取締法違反で逮捕されたことを受け実施した。県立高校1、2年生(20年当時)2万9637人を対象に調査し、無作為に抽出した1万4328人(男子7118人、女子7210人)の回答からデータを取った。調査期間は20年1月10~24日。16年にも実施している。

 今回のアンケート結果で、誘われた経験が「ある」と答えた187人に、誘われた場所を尋ねたところ、「校内」が最多の12.8%(24人)となり、前回調査よりも4.6ポイント高かった。「誘った人物」については、「友人・先輩」が43.9%(82人)と最多で、いずれも身近な存在が薬物の入り口にあることが分かる。

 「薬物を使用している人を見かけたか」の問いに、「ある」は1.9%(279人)、「ない」は88.2%(1万2638人)だった。「使用を見かけた場所」では、「公園」が11.8%(33人)で最多だった。次いで「SNSなどのネット上の書き込み」が11.1%(31人)、「校内」が10.3%(29人)と続いた。「その他」は33.0%(92人)だった。「薬物購入ができるサイトを見たことがあるか」には3.3%(479人)が「ある」と回答した。

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