コロナ禍でも“いながら海外留学” 野田学園G・Iコース  英検準1級を6人が取得

 新型コロナウイルスが世界中で猛威をふるう中、昔に比べて気軽に行けるようになったはずの海外への扉は、固く閉ざされてしまった。とはいえ、社会のグローバル化が後退するわけではない。コロナ収束後の反動を考えると、国をまたぐ仕事に就きたい人は、今のうちに語学習得などの準備をしておきたい。

 日常生活で頻繁に英語に触れることができ、海外留学に近い経験のできる高校のコースが、山口市内にある。野田学園高校(山口市野田)の「グローバル・インターナショナルコース」(以下G・Iコース)だ。

   

「英語のシャワー」を浴びて

 G・Iコースの一日は、英語でのあいさつやホームルームで始まり、英語でのホームルームで終わる。同コースはネーティブスピーカーと日本人のダブル担任制をとっており、「英語のシャワー」の中で学校生活を送る生徒たちは、英語のリスニング力を自然と高めることができるという。

 その成果として昨年は、高校生レベルでは取得が難しいといわれる英検準1級を6人が取得した。進学も、卒業生28人のうち、国公立では地元の山口大国際総合科学部に2人と、山口県立大国際文化学部に3人が合格。また、外国語系・グローバル系大学への進学者に加え、イギリスやマレーシアなど海外大学への進学を決めた生徒もいる。

  

知的好奇心も旺盛に

 英語の4技能(聞く・読む・話す・書く)やプレゼンテーション能力を高める「グローバル英語」と、日本や他国の文化についてのプレゼンテーションや動画作成で英語による発信力を高める「プロジェクト英語」は、ともにネーティブが指導する独自科目。

 週に最低1回は、キーボード付タブレットで資料を作成した上でのプレゼンテーションを行うG・Iコースの生徒たちは「プレゼンテーションを重ねることで、さらに知的好奇心が旺盛になり、積極性が芽生えてくる」と同校。

▲4人のネーティブ教員(一番左が3年担任のボハティ先生)

  

様々な体験カリキュラムも

 加えて、フィリピンの講師とマンツーマンで会話する「オンライン英会話」は、年間8回開催。9月には2泊3日英語漬けの「イングリッシュキャンプ」も実施する。例年行う米海兵隊岩国航空基地内のペリースクール(小・中・高校)訪問や、オーストラリアへの2週間の海外語学研修は、新型コロナの収束状況を見ながら判断するという。

 「G・Iコースは、アメリカの高校の明るくエネルギッシュな雰囲気を味わいながら、英語力を伸ばせるコース。私たちは、生徒がグローバルな視点を持ち、世界が求めるグローバル市民に成長するために、全力でサポートします」と、G・Iコースのボハティ先生は熱く語る。

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