チェルノブイリ35年 写真で伝える原発事故・原爆 ポスター展、ウェブ上で31日まで

チェルノブイリ原発事故と、広島・長崎原爆の被害などを紹介するオンラインポスター展

 1986年に旧ソ連・ウクライナで起きたチェルノブイリ原発事故から4月で35年。原発事故の惨状や、同じく放射線被害を受けた広島・長崎の実相を伝える写真などを紹介する「チェルノブイリ・広島・長崎原爆オンラインポスター展-若い世代へのメッセージ」がウェブ上で開かれている。無料。言語は英語とウクライナ語。31日まで。
 東アフリカ・ケニアの国際機関で働く被爆2世らでつくる「ナイロビ原爆展実行委員会」と、在ケニアのウクライナ大使館の共催。原発事故と原爆の惨禍を繰り返さず、若い世代に歴史を伝承する狙い。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、現地開催は見送った。
 原発事故の紹介ページでは、放射線の影響や救出方法などを、防護服姿の作業員の写真などを交えて紹介。広島・長崎のページでは、故・谷口稜曄(すみてる)さんの焼けただれた背中の写真に「16歳の谷口さんは、自転車で郵便配達をしている時に原爆にさらされた」と説明している。どちらも2人ずつ、体験者と被爆者の証言映像を閲覧できる。
 国際自然保護連合(IUCN)職員で実行委の安田香織さん(48)は「ポスター展で学んだ知識が、世界平和へ向けての行動のきっかけとなることを願っている」と話した。
 同展ホームページ(https://a-bombs-virtual-exhibition.weebly.com/)とQRコードからアクセスできる。

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