自軍ベンチの異様な静けさがインパクトの大きさを物語っていた――。ソフトバンクの4番・柳田悠岐外野手(32)が22日のオリックス戦(ペイペイ)で9号先制3ランを放った。
初回一死一、三塁のチャンス。「犠牲フライでもいい」という気持ちで打席に入った主砲が衝撃の一発を放った。かねてホークス打線が苦手とする左腕・田嶋の2球目、内角低め142キロ真っすぐを強振。痛烈な打球は切れることなく、右翼席上段に突き刺さった。
自慢のパワーと一流の技術が凝縮された一発に一瞬、鷹ベンチに静寂の時が流れるほどだった。近年は〝実力者の宿命〟でライバルからの厳しい「内角攻め」にあうのが常の柳田。右ひざ付近に田嶋がきっちり投げ切った球を打ち砕いたセンセーショナルな一発だった。