ずばりハマった!ソフトバンク異例のオーダー 正捕手・甲斐自ら「売り込み」で2番起用

ベンチで工藤監督(左)と話し込むソフトバンク・甲斐

ソフトバンク・工藤公康監督(58)は試合後、狙いを聞かれると満足そうに笑みを浮かべた。22日のオリックス戦(ペイペイ)でチームは新オーダーを採用。2番打者に甲斐拓也捕手(28)を配したのだ。

指揮官は発案者が自身であったことを明かすと「犠打やいろんな作戦もできるし、状態がいいので四球も取れる。そこからチャンスをつくれれば面白くなる」と説明。青写真通り初回に甲斐が四球を選ぶと、栗原が右前打でつなぎ、柳田が先制3ランで一気に主導権を握った。「ああいう攻撃を初回からできたので(かねて苦戦を強いられてきた)田嶋君の攻略につながったと思う」と、してやったりだった。

甲斐が「2番」で出場するのはプロ11年目で、もちろん初だった。指揮官は「『僕は2番ないんですか?』と本人からのアピールもあった」と裏話も明かしつつ、温めていたアイデアを「いいタイミングかなと思った」と満を持して採用。今後も「あるんじゃないですか」と、有効なオーダーの1つに加えた。

扇の要で〝重労働〟の捕手。攻撃面でも存在感を増す甲斐は試合後「キャッチャーとして勝つためにやるべきことをやっていくだけです」と語り、攻守でさらなる貢献を誓った。

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